案外と無意味なことをつらつらと連ねるのも悪くない気もするが、それはマスターベーション以上のものではないというのも理解しているし、正解など導き出そうとも答えを探しだそうとも思わない戯言をただただキーボードを叩くだけという行為だけに頼り、文書にもなにもなっていない文字の羅列の洪水などだれが読むのだろうか期待しているのやもしれないが、その実センテンスの壊れた言葉など悪意以外の何物でもないので読まれないほうが懸命。ただやにわに脳を全く使わずに文字をただ書きたくなることがあることは許していただきたい所存であり、兎にも角にも内容は曇天の空の上。晴天の空の下。なにもなくただ鳥達の囀りが心を揺らすような、軒下では野良猫があくびをして、商店前ではご婦人方が井戸端会議。要するに意味は特にないということですが、無意味の中に意味がある。かつて勝新太郎氏が『無駄の中に宝がある』という至言を賜れました。そういうことなのです。要するにですね、H・R・ギーガーが階段から落ちて亡くなったということも、すべての無常無意味の果ての結果論なのです。お悔やみ申し上げるが、ウィーン幻想派の片翼のゴットフリート・ヘルンヴァインはもうちょい頑張って下さいということで、弔辞に変えたり変えなかったり。
──ほんとに無意味なこと書いてるだけだたんだけど、なんか最後にギーガーの話とか意味のある話書くあたりにヘタレを感じる。
以上。
真夜中の13号埋立地。いわゆる今でいうお台場エリア。
20数年前。そこにはフジテレビなんか影も形なく、レインボーブリッジすら掛かってもいない。
ただただ、だだっ広い空き地を直線的な産業道路で切っただけの場所。新木場方面からお台場方面までほぼノンストップで突っきれるような、そんな世界。道路沿いで営業しているのは唯一ガソリンスタンド。あとはホタルのように点在する死に体の自動販売機。それくらいだ。
週末。ヤツラはバカみたいな高音で鳴く2ストと唸るように吠える4ストの単車に跨がり13号埋立地に向かった。そんな連中が往々に集まり音のうねりを創り出していた。うねりはどんどん大きくなり、ひとつの方向を指し示す。
青海。東京都江東区の果ての果て。東京湾の際。L字型に曲がりつつUターンする道路を舞台にヤツラは、アクセルを捻った。狂った連中が一斉に疾走った。バンクした。ヒザが擦れる。加速する。立ち上る黒煙とえもいわれぬゴムの焦げた匂い。幾台も幾台もの単車がめまぐるしくL字を狂ったように駆け巡る。名も知らぬ若者たちはただ競い合う。目の前の誰かを。目の前のアイツを。いつかのアイツを。なにかを。追い抜くためにただ闇雲にアクセルを絞り上げた。
明けの明星。宴は終わり。L字にはゴムの焦げた匂いと煙草の吸殻だけが残り、日常が始まる。
──なんか、描きたかったこととだいぶ違う気がするが。昔は走り屋がお台場にいっぱいいたよと。
以上
20数年前。そこにはフジテレビなんか影も形なく、レインボーブリッジすら掛かってもいない。
ただただ、だだっ広い空き地を直線的な産業道路で切っただけの場所。新木場方面からお台場方面までほぼノンストップで突っきれるような、そんな世界。道路沿いで営業しているのは唯一ガソリンスタンド。あとはホタルのように点在する死に体の自動販売機。それくらいだ。
週末。ヤツラはバカみたいな高音で鳴く2ストと唸るように吠える4ストの単車に跨がり13号埋立地に向かった。そんな連中が往々に集まり音のうねりを創り出していた。うねりはどんどん大きくなり、ひとつの方向を指し示す。
青海。東京都江東区の果ての果て。東京湾の際。L字型に曲がりつつUターンする道路を舞台にヤツラは、アクセルを捻った。狂った連中が一斉に疾走った。バンクした。ヒザが擦れる。加速する。立ち上る黒煙とえもいわれぬゴムの焦げた匂い。幾台も幾台もの単車がめまぐるしくL字を狂ったように駆け巡る。名も知らぬ若者たちはただ競い合う。目の前の誰かを。目の前のアイツを。いつかのアイツを。なにかを。追い抜くためにただ闇雲にアクセルを絞り上げた。
明けの明星。宴は終わり。L字にはゴムの焦げた匂いと煙草の吸殻だけが残り、日常が始まる。
──なんか、描きたかったこととだいぶ違う気がするが。昔は走り屋がお台場にいっぱいいたよと。
以上
ご無沙汰しておりましたが、色々あったりなかったりでいやはや。
今日は仕切りなおしで何の話をしましょうか。うどんの話でも。
稲庭うどんという秋田の名産のうどんがありまして、あれはまあ細めの麺で腰があってツルッとして美味いのですが、地元の人は観光向けに売っている奴は買わない。うどんを干す時に出来る折り目の部分、それをバチと呼びます。それを安く買って食うんですな。値段は観光客向けの十分の一。これが切った厚さに変化があったり、長さに違いがあったりで食感が楽しい。冷やしでもそれこそ煮込みでも美味い。
ちなみにバチという呼び名の由来は、茹でる前の折れ曲がった形が三味線を弾くバチに似ているから、ということだそうな。
──あれ、映画の話しようと思ってたのに、なんでうどんの話してるんだろう? まあ、肩慣らしなので。では。
以上。
今日は仕切りなおしで何の話をしましょうか。うどんの話でも。
稲庭うどんという秋田の名産のうどんがありまして、あれはまあ細めの麺で腰があってツルッとして美味いのですが、地元の人は観光向けに売っている奴は買わない。うどんを干す時に出来る折り目の部分、それをバチと呼びます。それを安く買って食うんですな。値段は観光客向けの十分の一。これが切った厚さに変化があったり、長さに違いがあったりで食感が楽しい。冷やしでもそれこそ煮込みでも美味い。
ちなみにバチという呼び名の由来は、茹でる前の折れ曲がった形が三味線を弾くバチに似ているから、ということだそうな。
──あれ、映画の話しようと思ってたのに、なんでうどんの話してるんだろう? まあ、肩慣らしなので。では。
以上。
