宮崎県で牛に口蹄疫の発生が確認された。
直ちに区域の立ち入りや家畜の移動制限が行われたようだ。
口蹄疫発生は日本では10年前に、矢張り宮崎県と北海道で【5/18再追記;4/20に「宮崎県のみであったようだ」と追記したが、実際には北海道でも発生していた
】で確認されているとの事。
この病気は人に移る事はないが、広範囲の種類の家畜、動物が掛かり感染性が非常に強いために、発生すると該当農場の家畜は全て殺処分される。
万一広がると畜産業に壊滅的打撃を与えるためである。
何せ、かってウイルスが風に乗って、ドーバー海峡を越えてフランスから英国に渡った記録があるほどである。
(参考;動物衛生研究所 家畜伝染病 口蹄疫の頁)
兎に角この疾病は初期の封じ込めに失敗すると、非常に大きな被害をもたらす。
関係者の奮起に期待したい。
また取材制限についてもメディアはしっかりその意味を理解し、要らぬ事をして対策の妨害をしないで欲しいものだ。
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【以下4/20追記】
既に農水省が対策本部を設置し、速やかな対応が行なわれているようである。
農水省プレスリリース「口蹄疫の疑似患畜の確認及び口蹄疫防疫対策本部の設置について 」
口蹄疫について詳細情報については、 (独)動物衛生研究所 の「口蹄疫 - Foot-and-mouth disease(FMD) (2010年4月19日更新)」に必要な情報がほぼ網羅されているので、此方を参照されたい。
前回の10年前に宮崎県で発生した際には、ウイルスの伝播力が弱かった事も幸いし、3ヶ月で沈静化して再度「清浄国」となることが出来た。
今回も迅速な対応により、被害を最小限に食い止めてもらいたいものである。
近隣諸国では隣の韓国において、今年1月に発生が報告されているとの事 だが、関連はウイルスの遺伝子解析などが済むまでは不明である。
(関連情報;東国原宮崎県知事のブログ にもこの件が記されており、冷静な対応を呼びかけている)
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【以下4/21追記文】
他の農場でも口蹄疫に感染の疑いのある牛が発見されたとの報道があった。
報道では「遺伝子検査で陽性」とあるが、これが「口蹄疫ウイルス遺伝子が認められた」のであれば「間違いなく陽性」の筈だが、何故「疑い」と報道しているのか判らない。
恐らく記者が「疑いがある牛が見つかった」「遺伝子検査陽性だった」という、断片的な発表の意味を理解せずに、そのまま文章にしたのではなかろうか?
今回新たに見つかった牛の居る農場は、初めに感染が発見された農場と「僅か」3.4kmしか離れていなかったとの事であるので、どちらかの農場が発生源で残りは虹感染した可能性も十分考えられる。
現地では家畜は勿論の事、人や車の汚染地域への出入りも制限並びに厳重な消毒を行ってもらいたいものだが、どれだけ徹底されているかにより今後の被害の拡大が決定されることを、現地では(特に報道関係者には)周知徹底する事を望む。
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【以下、2010年4月21日 読売新聞ニュース より引用】
宮崎で2例目の口蹄疫感染疑い、川南町で牛6頭
宮崎県都農(つの)町で家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」に感染した疑いのある牛3頭が見つかった問題で、県は21日、都農町に隣接する川南町の畜産農家の牛6頭にも感染の疑いがあると発表した。県は同日中に6頭を含め、この農家が所有する65頭を薬殺処分する方針。
発表によると、農家で牛を診察した獣医師が20日、口蹄疫に似た症状の牛がいることを宮崎家畜保健衛生所(宮崎市)に連絡。家畜防疫員が乳用牛4頭と黒毛和牛2頭の舌や乳頭に潰瘍(かいよう)などの症状を確認した。
採取した検体を独立行政法人・動物衛生研究所国際重要伝染病研究チーム(東京都小平市)が遺伝子検査したところ、21日に陽性と判明した。
この農家は乳用牛37頭、黒毛和牛14頭、交雑牛14頭を飼育。県は農家周辺の通行を制限し、牛舎などを消毒している。
県は20日、感染の疑いが確認された繁殖用和牛3頭を飼育していた都農町の畜産農家から半径10キロ圏を移動制限区域とし、牛や豚を畜舎などから移動することを禁止し、同20キロ圏を搬出制限区域として地域外への搬出も禁じている。
川南町の農家は、都農町の農家から南に約3・4キロ離れている。新たな移動制限区域と搬出制限区域を設定するかどうかについては、県と国が協議して決定する。
県によると、2軒の農家は、それぞれ別の輸入代理店から購入した中国産の稲わらを餌に使っていた。わらは輸出前に薫蒸処理されているため、「感染源とは考えにくい」としている。
【記事紹介終了】
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