私の赤ちゃん

 

09/06/21 22:59

数年前にある国で、ある若い女性と知り合いになりました。その方はODAの責任ある仕事をしていて、とても人望がありました。

帰国してからも何回かメールのやり取りをしました。彼女は退職して、外国の男性と結婚して彼氏の実家で元気に過ごしていることが楽しそうに書いてありました。

今年の暮れに、彼女が身ごもっていること、お父さんが癌の末期でその看病のためにしばしば帰国していることを彼女からのメールで知りました。

彼女には2人の兄さんがいるのですが、なぜか頻繁に彼女が呼び出されて、身重にもかかわらずお父さんの看病に翻弄されていました。

彼女のメールには、実は彼女の夫も重い病気で手術をしなければならないのに、自分はいったいどうすればいいのかという悲痛な叫びと、理不尽な彼女の兄たちやその妻たちへの恨みつらみが書き綴られていました。

私は自分の父のことを書いた日記をいくつか送りました。そして、帰国を勧めました。「きっと、君のお父さんもそうしなさいと言っていますよ。」と書きました。

彼女は帰国しました。

昨日、彼女から国際郵便が届きました。

かわいい赤ちゃんの写真と彼女からのうれしい近況報告でした。

その手紙には、「私を支えてくれた私の赤ちゃんです。」と書いてありました。

そして、その手紙の最後には、いつか私に赤ちゃんを抱っこしてほしいと書いてありました。

すばらしい父の日の贈り物だったような気がしています。

とってもとってもとってもかわいい赤ちゃんですよ。

女の子です。