髭(ひげ)なで祭 | 犬吠埼観光ホテル☆ブログ

髭(ひげ)なで祭

髭(ひげ)なで祭
 本日二つ目にご紹介するのは、となりまち香取市大倉の「側高神社」で催行される「髭(ひげ)なで祭(髭撫祭)」です。

 「側高神社」の歴史は古く「香取神宮」と同じ「神武天皇18年」の創建と伝えられ、祭神は昔から不明となっています。
 「香取神宮」第一の摂社であり、「慶長・元禄」と幕府の造営があったそうです。

 「側高神社」の「髭なで祭」は、「五穀豊穣」や「子孫繁栄」を祈願し、今から約800年前の「鎌倉時代」に始まったと伝えられています。

 氏子の間で、祭りの新旧当番(西側)が分かれ、一方の当番(東側)が髭をなでると、もう一方の当番(東側)がこれに応じて何度も酒を飲むと言う珍しい行事です。
 髭をなでられたら新当番は大椀で何杯も応じなければならない作法で、紋付き袴姿で大仰に神前に正座をして真剣な表情で「カイゼル髭」を撫でる姿がなんともユーモラスな奇祭です。

 詳しく解説すると、「髭なで祭」は「側高神社」の「祠守(しもり)」役の年番引継行事です。
 「蓬莱山」を飾った神域の中で、「旧当番」と「請当番」が対座して「七引き合いの坏事」が始まります。
 七組に分かれて、七杯に達するまで順に飲み合うので「七引き合いの坏事」と呼ばれます。
 「請当番」は神妙に粛々と決められた坏数を干していきます。

 実はこのあとが大変です。
 「旧当番」が髭を撫でると「もっと飲め」の合図です。
 「請当番」は断れない「しきたり」です。
 飲み比べが始まると周囲から「まだまだ」と野次が飛び、大爆笑の中、大いに盛り上がります。
 飲めども飲めども勧められる「請当番」。
 無事に引き継ぎが終わったことを神様に報告する頃には、すっかりできあがっています。
 神職の発生で鬨(とき)の声を上げてお開きになるという神事です。

 この機会に香取に伝わるユーモラスなお祭りをご覧になってみてはいかがでしょうか?

 髭なで祭

 開催日時 1月9日(日)13時半~16時

 会場   側高(そばたか)神社

 所在地  香取市大倉字側高5

 イベント料金 無料

 問合わせ 香取市商工観光課 0478-50-1212

 備考
 「ひげなで祭」は、香取市の「無形民族文化財」に指定されています。
 「側高神社」本殿は、千葉県の「指定有形文化財」。
 また「四季の瓶」と言うものがあり、それぞれ「春の瓶」「夏の瓶」「秋の瓶」「冬の瓶」と呼ばれ、瓶の中の雨水の量でその年の吉凶を占ったそうです