8年以上前の話なのだが介護の仕事をしている時


職場にまったくやる気のない新人が入って来た


入って早々でまだ仕事も全然できないのに愚痴ばかりの若い男だった


わたしもまだ新人上がりという危うい期間であった


楽できるようにと段取りよくできるやり方など教えようとしても


ほんっとだるいですよねー


てかやらんくてもバレへんて(´A`)←掃除など


といった態度で


必要以上のことを教えるのを止めるのに時間はかからなかった


他の人もそうだったみたいで彼はまったく仕事を覚えぬまま時間だけが過ぎていった


辞める気はないらしい


そうなってくると彼とシフトが被った日は超忙しい、回らない、トラブルが起きるといった状態になっていった


わたしは彼のできなかった仕事をリカバリーするほど余裕はなく、かといって彼と二人のシフトは無理だと言うほど新人でもなかった


彼と二人の日は早目に出勤し早目に済ませれる仕事を済ませておいたり


自分の仕事の合間に彼の仕事をサポートしたり


事前にイメトレをしっかりしてから出勤していた


誰の為でもない自分の為だ


次の出勤者に仕事を引き継ぐ時にあれもこれもできていませんとはしたくなかった


今思えばできないものはできないでよかった気もするがどうだろう答えはわからないままだ


そんなある日わたしはミスをしてしまった


ポケットに時計が入ったままのズボンを洗濯してしまったのだ


この時のことはよく覚えていて


わたしはポケットを確認していた


なので最初自分には責任のない事項だと思って聞いていたが結果としてわたしの回した洗濯物だった


ポケットを確認していたつもりだったけど奥の方に入っていたみたいで奥の奥までは確認できていなかったようだ


スピードを重視してポケットの奥まで手を入れて確かめれていなかったのだ


その日は彼と二人のシフトの日だった


運良く時計が壊れていなかったことだけが幸いだった


時計の持ち主、持ち主家族に謝罪し、上に報告し、


かなり落ち込んでいたが


落ち込みつつも仕事は次から次へとやって来る


濡らしてしまった時計のことで頭はいっぱいだが仕事は退勤時間まで待ってはくれない


ミスがミスを呼びそうな心ここにあらずの状況の中時間は過ぎ


ようやく次の出勤者がやって来て引き続きの時になった







続く