親指のつけね辺りを中心に
手の甲全体に 湿布が貼られております。
しかも
両手にね。
見た目のオバ度たるや!

ジワジワと
痛みを感じてはいたのですが
まぁ 二、三日もすれば
治るだろうと
いつものごとく たかをくくって
なんのケアもせずに過ごしておりましたが
そうは問屋が卸さなかったの、今回は。


日に日に増す痛みにより
ジャムの蓋すら開けられない有り様。

「箸より重いものは持てませーん」って、
お嬢様ぶるほど図々しくはないワタクシ。
身の程をきちんと心得ておりますから
そんなたとえのハナシじゃなくて
本当の意味で、持てませーん。
痛くて痛くて 
重いものが 持てませーん。


細かい仕事。
例えば刺繍とか編み物とか
そんな細かな作業をたくさんして
親指を酷使すると
この症状の
関節炎になっちゃうのよ とのことでしたが
そんなこともしてないしねぇ。

どうしてかしら?
思い当たることがないわ。


「・・・女性ホルモンの減少、ですかね。」

えぇー!
そっちなのかぁ!
いわゆる 老い、なのか?
なんだか言いづらそうに
それでもきっぱり断言しないでっ!

そうなのか。
老い、なのか。
やっぱり減ってきちゃってるのか・・・

なんということよ。
女性ホルモン、恐るべし。
関節にまで影響していたとはね。
いったい身体は どれだけ支配されてるの、
女性ホルモンに!


冷奴に 豆乳プリン、
カレースプーンでもって
ワシワシすくって食べてみる。

「イソフラボン、イソフラボンを、
ワタシにくださいっ!」
もちろん この程度じゃ
気休めなのは 承知の助よ!




「おいおい!そんな勢いつけて食べるものじゃないよ、冷奴はさ。」
そんな冷静な 夫からのご指摘なんぞ
今のワタシにはちっとも響いてこないのよ。

「老い、老いっ!
この女性ホルモン減少の老いに 抗ってるのよ!」
ワシワシと豆腐をむさぼりながら
冷静に答えます。

「ねぇねぇ、カレースプーン持つのもちょっと痛いのよ。あーんってして、食べさせてくれないかな?」

「・・・オイオイ、そりゃないぜ。」

オーイオイオイ・・・(泣いている)