男性用化粧品のコマーシャルで
かつて 一世を風靡した
チャールズ・ブロンソンを兄貴と慕って。
そんな
みうらじゅんさんと 田口トモロヲさんが
「兄貴ならきっとこう答えるだろう」と
男気あふれるブロンソンになりきって
お互いの悩みにアドバイスを送りあう、
「ブロンソンなら こう言うね」
という本がありますが。
前回書きましたように ワタクシ、
「ピンチを協力しあって乗り越えよう!」
的なステージに
目下、立っているわけなんですね。
ピンチな状況、なのですから
予定調和とは行かなくて 当たり前。
起こることをフレキシブルに
それでも細かく解決していくことが
きっと大切なんだろうと思うわけです。
「あちゃー!困った!」
なんてことが 起こるたび
皆で 膝を付き合わせ
あーでもない、こーでもないと
目指すべき解決の糸口を求め
話し合ったりもするのですが
いまいち 堂々巡りで
めざましい展開が得られない、そんなとき。
まるで 冗談にしか思えないような
突飛すぎる 解決チックな策を
あえて口にしてみて、言うのです。
「エビスだったら、こう言うね。」
この一言が
私たちのグツグツ煮詰まった話し合いを
笑いと共に 一気に楽々と流動させ、
あわよくば 奇跡的に
解決のヒントとなる光をもつかんでしまう
起死回生の魔法の粉のようにもなるのです。
「エビス」
そう、エビス。
親しみを込め、尊敬の念を持ち、
ちょっとめでたいニュアンスを抱くよう
あえてカタカナ表記で頭に浮かべる、
エビスの文字。
漫画家、タレント、
そして路線バスに乗る人。
エビスとは
ご存知「蛭子能収さん」のことなのです。
我が母上、
蛭子能収さんの人生相談が 好き。
蛭子能収さんのことも 好きらしい。
世の中に、星の数ほどいる
“お悩み人生相談” のアドバイザーのなかで
蛭子さんは群を抜いている!
と言うのです。
たしかに
蛭子さんの人生相談の本、人気アリ。
「空気をまったく読まないから、
案外 真理を、核心をついているの!」と。
(これは 誉め言葉らしい)
以前、ワタシが
デリカシーない言葉に
ずたずたと斬られ
(思えばよく斬られるわ。センシティブすぎるのかしら。)
落ち込んでいたときのこと。
「ひとの揚げ足をとったり
さも、あなたのために!な雰囲気出して
要らぬ一言をわざわざ言うような人は、
きっと暇だからだよ~。
暇だから、他人のことばかり見てるよね。
そもそも自分は自分、ひとはひと。
そんなに暇な時間があるのだったら
その時間に働いて お金を稼ぐか、
そのお金を持って
競艇にでも行けばいいんだよね~。
・・・エビスだったら、こう言うね。」
母はエビスを召喚したかのように
口調までモノマネしながら
そんなアドバイスをワタシに授け、
「たしかにね」と つい納得。
もて余してるのね、自分も時間も。
エビスなら、少しでも時間があれば
大好きな競艇に行くでしょうよ。
そっちの方が ある意味建設的だし、
なにより 儲かるかもしれないしね。
かつて メンズ雑誌に掲載されていた
小説家の北方謙三先生による
伝説の悩み相談は
送られてくる若者の悩みに対し
「とりあえず、ソープに行けっ!」
というワイルドな回答が定番だったそうで。
こちらエビスと言えば(重ね重ね敬称略)
「やっぱり、競艇がイチバン!」
なのでして。
その場で グツグツ煮詰まっていないで
よくも悪くも行動しちゃえってことでしょ。
次々と立ちはだかる問題や心配事に
太刀打ちできないわ、机上の空論では。
たしかに どうなるにせよ
まずは コトを動かさなければ!
とりあえず考えるのをやめて
「コーヒーいれて、ケーキでも食べようぜ!」
「暑いし、いっそ お昼寝しちゃえ!」
「景気付けに いいお肉でも焼いてしまえ!」
そして
「まぁ適当に、きっとどうにかなるさ!」
エビスだったら、こう言うね!
だって。
この世で起こったことは、
この世で収まるのだから。
なんだか気が楽になってきたわ。
満足、満足、
「うーん、マンダム。」
ブロンソンなら、こう言うね!!
(これがわかる人は、すっかりオトナ。)