棚の上だと
地震がきたら危ないからと言われて
下におろし、
棚の下だと
浸水したら壊れるからと言われて
上にあげ。
もう なんだか
どうでもよくなってしまって
いさぎよく
その物自体を 捨てましたよ。
いよいよ避難の その時に
手荷物のなかに
それを入れようとは
これっぽっちも思わなかったのだし。
無くても 普段には
なんの問題もなく。
ここぞというときに
身に付けようと
大切にしている指輪なんかも
ここぞというときなど
そんなに頻繁にあるわけはないし
ほとんど保管されているだけなので。
何かのきっかけで
ある日突然 無くすのならば
いっそ 普段使いにしてしまえと
キラリと 指を飾りつけ
洗濯物を干してみたり。
スーパーに食材を買いに行ったり。
なんだか ゴージャスな気分に。
自分で自分の気分を
盛り上げる意味も込めています。
指先だけは デヴィ夫人のようだわ。
(と言っても あんなに石は大きくないし、
夫人は洗濯干さないし、ネギも買わないだろうけど。)
飾られた指を見ているだけで
ささやかながら 幸福です。
時々 ここに書いてはみても
すぐに忘れちゃう 凡夫な私。
やっぱり人生、
いや、明日さえ
何が起こるのか わからないのだから。
普段通りの
朝のコーヒー1杯だって
ありがたいことだわと
しみじみ感謝。
カップを両手で 包みました。