「たたずまいが 美しい人だ。」と
その人のことを
称えているのを聞いて
本当にそうね、と
心から同意しました。
「たたずまいが 美しい。」
これって
誉め言葉としても
最上級じゃないのかな。
その素敵な女性のことが
そう見えていて
そう誉め称えた男性も
素敵な人だなぁと思いました。
たたずまい、を辞書で引くと
「醸し出される雰囲気」とあり
雰囲気、を辞書で引くと
「周囲の人々に感じさせる 独特の気分」
とあり。
その女性から醸し出される気分、
ムードが
私たちにも伝わってきて
まわりの空気までもが 澄んでくるようです。
信じるものが、ひとつあって
導かれているかのように
それに向かって ひたすら進む。
求道者のような空気感といいますか
そこで 醸し出される雰囲気に
その人の持つムードは
なんだかちょっと 似ているのです。
信じる人が持つ、
濁りのない 整然とした清らかな雰囲気。
求道的とはいえ
その人は 堅苦しすぎず
無理している様子もなく。
そこがまた 魅力的でした。
時折
そんな人や
5月に旅したあの場所のように
求道的だ、と感じるものと
出会い 向かい合うことができるとき
その力に ぶんぶんと心を揺さぶられます。
文字にしてしまうと軽薄ですが。
癒し、とか
浄化、とか
そんな よく聞く言葉の指す
本当の意味を
実際に体感できたような気がするのです。
長い時間を費やし
地道に励んで身につけた
本物の重みのようなもの。
にわか、では
絶対に得られないものの力に
圧倒されます。
宗教的な求道者、だけでなく
たとえば
能楽や茶道や武道や
美術工芸作品なんかにも
求道的なところはあって
そこで 醸し出される雰囲気や
宿っている力によって
観るものの胸をうち、
涙すら流させるのかもしれません。
またまた
大袈裟な記事になってしまったけれど
あの人は とても
やわらかくて 凛々しくて
不惑の年頃のはずが
結局 いまだ定まらぬ私には
眩しいばかり、なんです。