2月。
怒濤の片付けを開催し。
ある日 このまま、
ワタクシがポックリ死んだなら
皆さまにお手数お掛けしなくてすむようにと
そんな観点から
手放すもの、
残すもの、
さらに ちょっとは遺すもの、
と選別したわけなのですが。
たぶん、
どなたかに ご迷惑をおかけしてしまうし
さらには
何なのだ、これは?と
困惑させてしまうであろうけれども
やっぱり
どうしても捨てられないの、
手元に残して 愛でたいのっ!
っていうものが いくつかありましてね。
それをご披露しようと思いますよ。
そのひとつを
興に乗って 載せちゃいますよ、
昨年の夏の旅以来
写真を載せちゃいますのよ。
どうしても捨てられないもの。
他人様から見たなら
「それこそ 必要ないでしょ!」
ってなものですが
手元に置いて、時おり 眺めては
トキメキの心持ちに。
さぁどうぞ、
生ぬるい目で見てやってください。
興味ないわっ!という突っこみも
どうか、飲み込んで。
そこは 大人の了見でお願いしますよ。
まずは、こちらから。
古い 古い 星の王子さまの本でございます。
譲り受け、大事にしている
1971年 第二十五刷のものです。
右上の挿し絵にご注目。
ウワバミがゾウを飲み込んで
お腹のなかで “こなして” いる、
皆さまご存じの 例の絵です。
はじめは お腹のなかを描かず
あの形通り そのまま
茶色く ひと塗りしてある絵だったので
大人たちは その形から
ただの「帽子」だと思うわけです。
でも 本当は
ゾウをこなしているウワバミの絵で。
大人たちは、
外側を描こうと
内側を描こうと
ウワバミの絵なんか描くのはやめにして
地理と歴史と算数と文法に精を出しなさいと、
子どもだった僕に言うのですが。
子ども心の純真さというものを、
何でもよく知っていると言わんばかりの
まわりの大人たちから 否定され
一足とびに大人になった、
いや 大人にならされた、
気付けば 誰しもが そうなのです。
「かつては 子どもだったことを
忘れずにいる大人はいくらもいない」
と作者が言うように・・・
な~んて、
訓戒がましいことを書くつもりは
まったくありませんよ。
だって
ゾウをこなしているウワバミって!
なんて、斬新奇抜!
ナイスセンス!
そう言えば
甥っ子たちが描く絵も
いつもトリッキーで イカしています。
そこに 着目していたのか!って。
きっと
子どものうちは 皆こうなのですよね。
その発想力、創造力、着目点たるや。
見えてるのですよ、きっといろんなことが。
そんなウワバミ。
すっごく かわいい。
で、コレです。
捨てられないのものは。
ウワバミの中に
ちゃんとゾウが収納できる仕組み。
ゾウをこなしているウワバミです。
あぁ かわいい。
コレを商品化した大人は
まだまだ 見えているねぇ。
ホント、わかってるねぇ。
星の王子さま人形と ウワバミ。
捨てられないのですよ、これは。
・・これを持つことで
子ども心のような 純粋なあどけなさを
ずっと忘れずにいたいのです、
本質を、
本当に大切なものは何なのかを
見極めていたいのです・・
な~んて
いつもなら書いちゃいそうな、
そんな
薄ら寒い 教訓じみたことも
書きませんよ。
それこそ 野暮ってものでしょう。
ただ、かわいいから。
それだけ。
2003年第十七刷。
小さいサイズの オリジナル版。
ね、かわいいでしょ。
お恥ずかしながら
熟女なワタシの密かな楽しみ、なのですよ。
あぁ かわいい。
ただ それだけ。
お話のなかに
哲学的なことなんぞを 見出だす前に
ただ、かわいいから。
あぁ、かわいい。
だから 捨てられないのよねぇ。


