たしか 来年
古希を迎えるはずの
我が父上が
人生初の「コストコでお買い物」を
体験しましたよ。
めんどくさいなぁと言っておりましたが
母上の熱いお誘いに ほだされまして。
さっそく
「え!いきなり それ買うの?」と
我が母、妹、ワタクシの
“うるさがたガールズ(旧タイプ)”の3人が
それぞれ 心の中で叫んでおりましたが、
そんな様子に気付くことなど 当然なく、
意気揚々と
謎のぺらぺらしたズボンを買いまして。
はいてみたら
父のサイズにぴったりで
「外国の人のなかにも
僕と同じくらいの身長の人がいるのね~」
と、妙なコメントを発しながら
楽しかったなぁと
ご満悦なようで
我々も ひと安心でございました。
我が父も すっかり 定年の身。
うるさがたガールズも
今ちょうど 皆、専業主婦の身。
働く夫や 学校へ行く子供たちに
お土産買いますから!と伝えつつ、
平日に
わちゃわちゃ楽しんでまいりました。
「久しぶりに この四人で買い物できて、
楽しかったなぁ。
みんな元気で 良かったなぁ。」
と、我が父。
そうだよね、
この四人の家族だけで 行動するのは
何年ぶりのことでしょうか。
お婿さんも
孫たちも
いつも一緒で
わいわいと それはとっても楽しいけれど
この四人では また別だよね。
なんだか懐かしい、この感じ。
買い物の後で
我が家に 揃ってやって来て、
ひとり テレビを観る父。
床で ごろごろ寝そべっている妹。
買ってきたものを
各家庭用に分配する母。
それを手伝いながら
みんなにお茶を淹れるワタクシ。
あぁ 懐かしい。
時折、
妹とメールで こっそり話すのは
「昔みたいに “ 娘 ”に戻りたいよね」
ということ。
妻、とか
母、とかではなく
父と母の娘に。
ただのお姉ちゃんで
ただの妹で
あの頃みたいに
1日の出来事を話しながら
母の作るご飯を食べる、
子どもに戻って。
今日は
私は お姉ちゃんで過ごし、
妹も 妹として過ごし、
父と母に 甘えて過ごしました。
それぞれ、家に帰り
私は 夫の帰りを待つのだし
妹は 子どもたちと旦那さまの帰りを待つ。
父と母は
二人の家に着くのです。
それぞれの台所で
今日 コストコで買ってきた
立派なアスパラガスを茹でています。
どんな料理になるのかは
それぞれの家で
違うのです。