叔母夫妻の趣味は 写真で。
そりゃもう、写真ダイスキ。
デジタルな今でも
ちゃんと すべて
プリントしています。

昔からの
紙に焼いたものも含めて
長年撮り続け、撮り続け。
いまや 膨大なアルバム数に。
それこそ 思い出の数々なのですが。

そんな叔母夫妻が
今まで 数十年撮りためてきた写真を
あらかた
捨ててしまいましたとさ。
えぇ!びっくり仰天!

「だって こんなにたくさんの写真、
残しておいても
きっと お嫁さんが嫌がるわ。」

我々が死んだあと
処分するのも めんどくさかろう、
というのが 理由だそうです。

たしかに。
そりゃ、めんどくさかろうに。
義理の父母の写真が
何千枚も残っていたら
ちょっと困るんじゃない?


なんだか これは
他人事とは 思えませんよ。
我が家だって
夫婦二人暮らしで
モロモロを託す相手もなし、ですから。
できる限り、
ひとさまのお手を煩わせることなく
なるべくきれいさっぱり 
残さずに
いかねば なりませんもの。

すべての意味で、始末よく。

そう思ったら
ますます 躊躇なく捨てられるわ。

まだ なんとなく
取っておきたい
残しておきたい
たぶん 必要ないことは
わかっているけど
まだ なんとなく
ちょっと手元に おいておきたい。

そんな ためらう気持ちも
無きにしもあらず、だったのですが
これで 勢い、
思い切れるというものです。

残すものと、遺すもの。

これ、どうしようかなぁ?の見極めは
ここだったのか。
なんて 
ちょっと思ったりして。