今日は おばの本棚。2冊目です。
日々香日、大橋マキさんのエッセイです。

大橋マキさん。
元フジテレビアナウンサーと聞けば
思い出される方も多いのではないでしょうか。
フジテレビを退社後、イギリスに留学。
アロマテラピーを学ばれて
アロマセラピストとして活動されています。

たまたま立ち寄った本屋さんで
ふと手にした本でした。
あぁ あの女子アナだった人か!
本とか出しているのね、
どれどれ・・・
くらいの気持ちで ページをめくるも
そこには 
心底 ハッとした
ある一行がありました。
あの頃の私が
密かに悩んでいたこと。
その
答えになるような、
大丈夫だよとまるで肯定されたような
そんな 言葉でした。

興味があれば試してしまう。
いろんなことに興味を持ってしまう。
ひとつ、と決めて その道を極めていくのが
正しいのではないのか?と思いながらも。
あちらこちらにキョロキョロ。
手をつける、点を打つように。
点、点、点。
点を打つばかりで 
つなげて線にならないでいる
そんな私の生き方。
いつまでたっても ものにならない、
手応えがないという不安。

マキさんもあっちへこっちへ
興味があれば飛んでいく人。
おもしろいと思ったら そこに飛んでいく。
今日はこっち、明日はあっち。
点、点、点。
つながることのない 点。
でも
「点ばかりになったとき、
無関係だと思っていた点と点が 
ぼんやり点描のように
浮かび上がってくる瞬間がある」
それが
マキさんの言葉でした。
たくさんの出逢いにより見つけた何かが
ある時 ひょんな繋がり方を見せてくれる。
そうだったんだ‼とそれを楽しむ。
いつかくるその日のために、日々出逢う。

この本がきっかけとなり
一年後
造園の仕事を辞めて
アロマテラピースクールに入学し、
趣味のひとつとして楽しんでいた
アロマテラピーが仕事になりました。
それからまたいろいろあるのですが
ここまでたどり着き
今の生活があるのは
この本との出逢いがあればこそ、
だと思っています。
点、点、点。
点をうち続けて、今。


出逢ってしまったら 目の前の現象に
精一杯誠実に向き合い、心から楽しむこと。
世界は広くて、空はどこまでも高く青い。
自然は豊かで優しいが、
反面とても恐くもある。
身体の力を抜いて、
今 この世界にすべてゆだねれば
きっとうまくいくと
マキさんの笑顔のように
屈託なく 思えたからです。

2006年の本。