長いあいだ、
ガーデンデザインの仕事をしていました。
当時 業界は、まだまだ今みたいに
女性が進出していない時代だったので
男社会の中で厳しく鍛えられました。
休みもなく、日付を越えるまで働くのは
つらかったけれど
充実して楽しかった。
今の時代ならきっと
あの頃の私は
社畜と呼ばれてバカにされたり、
それはブラック企業だよと
忠告されたりもするのでしょうが
私は楽しかったのです。
私が設計した庭ができて
街並みが変わるとか
その家族が庭で寛いでいるのを見たりとか。
仕事をしていて良かったと思える瞬間。
それはとても幸せなことでした。

日々努力、日々勉強。
そのうち、高額予算の大きな物件が
私に依頼してもらえるようになりました。
嬉しかった。
必要とされ 認めてもらえるということ、
ひとに喜んでもらえること。
それが 働くことの醍醐味だと思います。

頑張っては いたけれど
私は ただの私で、
二十歳そこそこの小娘に
大きな仕事がいただけるということは
会社、があったからだとわかっています。
会社の名前があり
会社が長年 築いてきた信頼があるからこそ
小娘の、ただの私にも
大きなチャンスが与えられたのです。
ありがたいことでした。
それが 会社で働く ということの
醍醐味なんだと思います。

会社もね、
働く人にやる気と充実感を与え
適正な評価と見合う報酬と・・・
そんな基本的な義務は
ちゃんと果たしてないと。
それこそブラック企業ですから。




・・・真面目に働くなんて馬鹿みたいって、
損するだけだなんて言わないで。
仕事の中にも喜びはあるよ。
私は そう思います。