【日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきことについて】
(この記事は、10月25日付弊ブログ記事「JAPAN SHOULD BECOME A BUFFER OF CHINA & THE U.S.」の日本語版に加筆したものです。)
かつてアジア・アフリカのほとんど全ての国・地域が欧米列強の植民地となった帝国主義全盛期の19世紀において、アフガニスタンとタイだけは独立を維持し、植民地となりませんでした。なぜでしょうか?。アフガニスタンとタイは、列強と列強の間の「緩衝国家」として機能していたからです。
日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。

日本はアメリカの衛星国家であることを止め、また、中国の衛星国家となることも避けるべきです。もし日本がアメリカの衛星国家であり続け、あるいは、中国の衛星国家となった場合、米中紛争の際、戦場となるのは日本です。
日本は、19世紀のアフガニスタンやタイのように列強と列強の間の「緩衝国家」となるべきです。
19世紀にイギリスとロシアがアジアにおける勢力争いをしていた際、アフガニスタンは、南アジアを支配する大英帝国と中央アジアを支配するロシア帝国との間で「緩衝国家」として機能していました。
(なお、1878年の第2次アフガン戦争の後、アフガニスタンは一時イギリスの保護国となりましたが、1919年の第3次アフガン戦争によって再独立を果たしています。)

タイは、英領ビルマ・英領マラヤと仏領インドシナの間で、「緩衝国家」として機能し、独立を維持しました。

第2次大戦中にアメリカと日本帝国との戦争においてフィリピンが戦場となったように、もし日本がアメリカの衛星国家であり続ければ、米中紛争の際、戦場となるのは日本です。

[第2次大戦中の日本帝国によるフィリピンに対する航空攻撃]
実際、現在の日本の中国に対する関係は、かつてのフィリピンと日本帝国との関係と同じです。第2次大戦中、フィリピンは太平洋地域最西端のアメリカの要塞でした。現在は、日本が太平洋地域最西端のアメリカの要塞です。

[中国の東風21弾道ミサイル]

もし日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となれば、太平洋地域におけるアメリカの軍事力はハワイまで後退し、中国とアメリカとの間に平和を維持するための十分なスペースが生み出されます。
日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。
10月下旬、中国とロシアの軍艦10隻が日本海から津軽海峡を通過して太平洋へ進出、そこから本州東側を南下し、大隅海峡を経て東シナ海へ戻りました。中ロ艦隊は日本列島をほぼ1周しました。

すでに一部のロシア軍艦にはマッハ9の高速で飛翔する極超音速・対艦巡航ミサイル「ツィルコン」が実戦配備されています。アメリカ軍には「ツィルコン」に対する防御手段がありません。[1]

さらに、ロシアは海中の潜水艦から「ツィルコン」を発射する実験にも成功しています。[2]

今回の艦隊行動においても、中国とロシアの攻撃型潜水艦が海中で警戒に当たっていたと推測されます。
中国も、すでに極超音速・対艦巡航ミサイル「DF-100」および極超音速滑空体「DF-17」を実戦配備しています。今年8月には、極超音速滑空体の発射実験を行い、地球を周回させた上で目標に着弾させることに成功したと伝えられています。地球上のどの地点に対しても極超音速滑空体による攻撃が可能であることを証明したことになります。極超音速滑空体は、従来の弾道ミサイルと異なり放物線軌道をとらず高度約100キロの大気圏上層部をバウンドしながら滑空するため、アメリカには防御手段がありません。[3]

これに対し、アメリカは、極超音速巡航ミサイルおよび極超音速滑空体の実験に何度も失敗し続け、先月、初めて空中発射の極超音速巡航ミサイルの実験にかろうじて1回だけ成功しました。しかしながら、その後の実験でまた失敗しました。実戦配備は遠い先の話です。[4][5]
アメリカには日本を守る軍事力はありません。アメリカの第7艦隊はイージス艦であれ、空母であれ「ツィルコン」あるいは「DF-100」の餌食となるでしょう。日米安保条約は無意味です。日米安保条約には日本を戦場にする意味しかありません。
もし日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となれば、太平洋地域におけるアメリカの軍事力はハワイまで後退し、中国とアメリカとの間に平和を維持するための十分なスペースが生み出されます。
もちろん、日本が中立を宣言し、中国とアメリカの間の「緩衝国家」となったあとも、日本はアメリカとの良好な経済関係を維持することになります。

一方、日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となった場合、日本保守派は国防のため日本は核武装すべきであると主張するでしょう。日本は核武装すべきではありません。
日本が核武装に進んだ場合、中国は日本に対し再三警告したのち、それでも日本が核武装への動きを止めなければ、日本に対し核先制攻撃を含む武力行使を行うでしょう。中国は、日本が核武装すれば必ず中国に対して使用するということが分かっているからです。
むしろ、日本は中立を宣言し、中国とアメリカの間の「緩衝国家」となったのち、朝鮮半島と日本列島を含む地域を「北東アジア非核兵器地帯」とするよう国際社会に働きかけるべきです。

日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。
参照資料:
(1) "Russian Tsirkon Hypersonic Missile Concludes Flight Trials from Warships", September 29th 2021, Defenseworld.net
(2) "Russia test fires hypersonic missile from submerged submarine", October 4th 2021, Times of Malta
(3) "China tested new space capability with hypersonic missile: Report", October 17th 2021, Al Jazeera
(4) "U.S. successfully flight tests Raytheon hypersonic weapon -Pentagon", September 28th 2021, Reuters
(5) "Rocket failure mars U.S. hypersonic weapon test as others succeed", October 22nd 2021, Reuters
註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。
私自身は、いずれの政党・政治団体にも所属していません。あくまでも一人の市民として、個人として発言しています。民主主義と平和を実現するために発言しています。
(この記事は、10月25日付弊ブログ記事「JAPAN SHOULD BECOME A BUFFER OF CHINA & THE U.S.」の日本語版に加筆したものです。)
かつてアジア・アフリカのほとんど全ての国・地域が欧米列強の植民地となった帝国主義全盛期の19世紀において、アフガニスタンとタイだけは独立を維持し、植民地となりませんでした。なぜでしょうか?。アフガニスタンとタイは、列強と列強の間の「緩衝国家」として機能していたからです。
日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。

日本はアメリカの衛星国家であることを止め、また、中国の衛星国家となることも避けるべきです。もし日本がアメリカの衛星国家であり続け、あるいは、中国の衛星国家となった場合、米中紛争の際、戦場となるのは日本です。
日本は、19世紀のアフガニスタンやタイのように列強と列強の間の「緩衝国家」となるべきです。
19世紀にイギリスとロシアがアジアにおける勢力争いをしていた際、アフガニスタンは、南アジアを支配する大英帝国と中央アジアを支配するロシア帝国との間で「緩衝国家」として機能していました。
(なお、1878年の第2次アフガン戦争の後、アフガニスタンは一時イギリスの保護国となりましたが、1919年の第3次アフガン戦争によって再独立を果たしています。)

タイは、英領ビルマ・英領マラヤと仏領インドシナの間で、「緩衝国家」として機能し、独立を維持しました。

第2次大戦中にアメリカと日本帝国との戦争においてフィリピンが戦場となったように、もし日本がアメリカの衛星国家であり続ければ、米中紛争の際、戦場となるのは日本です。

[第2次大戦中の日本帝国によるフィリピンに対する航空攻撃]
実際、現在の日本の中国に対する関係は、かつてのフィリピンと日本帝国との関係と同じです。第2次大戦中、フィリピンは太平洋地域最西端のアメリカの要塞でした。現在は、日本が太平洋地域最西端のアメリカの要塞です。

[中国の東風21弾道ミサイル]

もし日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となれば、太平洋地域におけるアメリカの軍事力はハワイまで後退し、中国とアメリカとの間に平和を維持するための十分なスペースが生み出されます。
日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。
10月下旬、中国とロシアの軍艦10隻が日本海から津軽海峡を通過して太平洋へ進出、そこから本州東側を南下し、大隅海峡を経て東シナ海へ戻りました。中ロ艦隊は日本列島をほぼ1周しました。

すでに一部のロシア軍艦にはマッハ9の高速で飛翔する極超音速・対艦巡航ミサイル「ツィルコン」が実戦配備されています。アメリカ軍には「ツィルコン」に対する防御手段がありません。[1]

さらに、ロシアは海中の潜水艦から「ツィルコン」を発射する実験にも成功しています。[2]

今回の艦隊行動においても、中国とロシアの攻撃型潜水艦が海中で警戒に当たっていたと推測されます。
中国も、すでに極超音速・対艦巡航ミサイル「DF-100」および極超音速滑空体「DF-17」を実戦配備しています。今年8月には、極超音速滑空体の発射実験を行い、地球を周回させた上で目標に着弾させることに成功したと伝えられています。地球上のどの地点に対しても極超音速滑空体による攻撃が可能であることを証明したことになります。極超音速滑空体は、従来の弾道ミサイルと異なり放物線軌道をとらず高度約100キロの大気圏上層部をバウンドしながら滑空するため、アメリカには防御手段がありません。[3]

これに対し、アメリカは、極超音速巡航ミサイルおよび極超音速滑空体の実験に何度も失敗し続け、先月、初めて空中発射の極超音速巡航ミサイルの実験にかろうじて1回だけ成功しました。しかしながら、その後の実験でまた失敗しました。実戦配備は遠い先の話です。[4][5]
アメリカには日本を守る軍事力はありません。アメリカの第7艦隊はイージス艦であれ、空母であれ「ツィルコン」あるいは「DF-100」の餌食となるでしょう。日米安保条約は無意味です。日米安保条約には日本を戦場にする意味しかありません。
もし日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となれば、太平洋地域におけるアメリカの軍事力はハワイまで後退し、中国とアメリカとの間に平和を維持するための十分なスペースが生み出されます。
もちろん、日本が中立を宣言し、中国とアメリカの間の「緩衝国家」となったあとも、日本はアメリカとの良好な経済関係を維持することになります。

一方、日本が中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となった場合、日本保守派は国防のため日本は核武装すべきであると主張するでしょう。日本は核武装すべきではありません。
日本が核武装に進んだ場合、中国は日本に対し再三警告したのち、それでも日本が核武装への動きを止めなければ、日本に対し核先制攻撃を含む武力行使を行うでしょう。中国は、日本が核武装すれば必ず中国に対して使用するということが分かっているからです。
むしろ、日本は中立を宣言し、中国とアメリカの間の「緩衝国家」となったのち、朝鮮半島と日本列島を含む地域を「北東アジア非核兵器地帯」とするよう国際社会に働きかけるべきです。

日本は中立を宣言し、中国とアメリカとの間の「緩衝国家」となるべきです。それが、日本が強大な軍備を持つことなく、独立を獲得する唯一の方法です。
参照資料:
(1) "Russian Tsirkon Hypersonic Missile Concludes Flight Trials from Warships", September 29th 2021, Defenseworld.net
(2) "Russia test fires hypersonic missile from submerged submarine", October 4th 2021, Times of Malta
(3) "China tested new space capability with hypersonic missile: Report", October 17th 2021, Al Jazeera
(4) "U.S. successfully flight tests Raytheon hypersonic weapon -Pentagon", September 28th 2021, Reuters
(5) "Rocket failure mars U.S. hypersonic weapon test as others succeed", October 22nd 2021, Reuters
註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。
私自身は、いずれの政党・政治団体にも所属していません。あくまでも一人の市民として、個人として発言しています。民主主義と平和を実現するために発言しています。