【独裁制国家の末路について】
かつて第2次大戦中ヒトラーが軍人の助言を聞かず、スターリングラード制圧にこだわって大敗北を喫したように、安倍首相は専門家の意見を聞かず、オリンピック開催にこだわり、感染者数を隠蔽し、その結果、コロナウィルス感染の大幅な拡大を招きつつあります。大勢の日本人が亡くなるでしょう。
1942年、独ソ戦の最中、ドイツ軍参謀総長ら軍事の専門家はヒトラーに対し、兵員の損耗が激しいこと、ソ連軍が新たな反撃を準備していること、スターリングラードに侵攻しているドイツ第6軍の側面が脆弱であることを進言し、戦線を立て直すことを提言していました。

しかしながら、ヒトラーは、ソ連の指導者スターリンの名前を冠した都市スターリングラードを制圧することにこだわり、一歩も退却することを許さず、スターリングラードへの攻撃を継続することを命じました。
その結果、ドイツ第6軍の30万人の兵員は南北からソ連軍の挟み撃ちに合い、完全に包囲されることになります。補給が途絶えた第6軍は3ヶ月後に降伏し、生き残った約10万人の兵員も捕虜となりました。

[ソ連軍によって包囲されるドイツ第6軍]

[捕虜となったドイツ第6軍の兵士たち]
スターリングラード攻防戦におけるドイツ軍の敗北は、第2次世界大戦の欧州戦線の転換点とされています。ドイツは、攻勢に出たソ連軍に徐々に圧倒され、1945年に降伏、ヒトラーはベルリンの地下壕で自殺しました。
現在、日本では、コロナウィルス感染の拡大が進行しています。3月1日の時点で980人の感染者が確認されています。しかしながら、感染しているかどうかの検査を実施するには様々な条件がかけられています。厚生労働省の基準として、検査対象となるのは、「新型肺炎患者との濃厚接触や流行地域(中華人民共和国・湖北省及び浙江省、大韓民国・大邱広域市及び慶尚北道清道郡)への渡航歴があり、37.5度以上の発熱と入院が必要な肺炎が疑われる症状がある場合」あるいは「風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合」、「強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合とされています。[1]
検査が実施されているのは、これらの条件を満たした者に対してのみであり、症状が現れない潜伏期間の感染者や初期感染者の補足は不可能です。そのため、発表されている感染者数は、実際の感染者数よりも非常に過小に算定されていると思われます。
政府が検査の実施を制限し、感染者数の数を極力少なめに見せようとしている背景には、感染者数が増えるとオリンピックの中止につながるという事情があると考えられます。[2]

安倍首相は専門家の意見を聞かず、オリンピック開催にこだわり、意図的に感染者数を隠蔽していると思われます。オリンピックが中止になれば、政治責任を問われ、内閣総辞職が避けられないからです。すでに、自民党の鈴木俊一総務会長が、仮にコロナウイルスの感染拡大で東京オリンピックが中止になった場合、安倍政権の政治責任が問われると述べています。[3]
中国に派遣されたWHO専門家チームが賞賛したように、中国では、街中で係員が非接触体温計で体温を検査し体温が高い場合ウィルス感染の検査を行い、感染者数・死亡者数・回復者数の情報開示を連日行い、迅速な隔離と病院建設を実施し、その結果、数十万人の命を救ったとされています。感染の拡大を防ぐには、検査体制の強化、感染者数・死亡者数・回復者数の的確な開示、感染者の迅速な隔離、ウィルスを封じ込めるための減圧設備付き病院の整備が必要です。[4]
検査が実施され感染が確認されれば、当然感染者は隔離され治療を受けることになります。しかしながら、検査が実施されなければ、感染者が自由に移動し、ウィルスを拡散し続け、その結果、コロナウィルス感染の大幅な拡大を招くことになります。このままでは大勢の日本人が亡くなるでしょう。

[都内の通勤風景]
独裁制の下では、独裁者が専門家の意見を聞かず、自分の政治的判断、言い換えると自分の都合で、決定を行うことになります。それが、国民の生命・身体の安全を損なうことにつながります。
第2次大戦中、イタリアでは国民が独裁者ムッソリーニを追放し、ドイツより2年早く降伏しました。そのため、人的損失は軍人30万人、民間人15万人にとどまりました。これに対し、最後までヒトラーを追放出来なかったドイツでは、人的損失は軍人440万人、民間人250万人にのぼりました。
安倍政権を維持すれば、コロナウィルスの感染拡大だけでなく、検察権の恣意的運用、国民監視体制の強化、憲法改定、周辺国との対立・紛争につながります。一刻も早く、独裁者を追放することが必要です。
参照資料:
(1) 「医療機関たらい回しも 疑い受診、断られ―「検査基準あいまい」・新型肺炎」、2020年2月24日、時事通信
(2) "Tokyo Olympics more likely to be canceled than moved: IOC official", February 26th 2020, Nikkei Asian Review
(3) 「五輪中止、政権の責任問題に 自民総務会長」、2020年2月26日、時事通信
(4) "China probably saved hundreds of thousands of COVID-19 cases: WHO", February 24th 2020, Channel News Asia
註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。
私自身は、いずれの政党・政治団体にも所属していません。あくまでも一人の市民として、個人として発言しています。民主主義と平和を実現するために発言しています。
かつて第2次大戦中ヒトラーが軍人の助言を聞かず、スターリングラード制圧にこだわって大敗北を喫したように、安倍首相は専門家の意見を聞かず、オリンピック開催にこだわり、感染者数を隠蔽し、その結果、コロナウィルス感染の大幅な拡大を招きつつあります。大勢の日本人が亡くなるでしょう。
1942年、独ソ戦の最中、ドイツ軍参謀総長ら軍事の専門家はヒトラーに対し、兵員の損耗が激しいこと、ソ連軍が新たな反撃を準備していること、スターリングラードに侵攻しているドイツ第6軍の側面が脆弱であることを進言し、戦線を立て直すことを提言していました。

しかしながら、ヒトラーは、ソ連の指導者スターリンの名前を冠した都市スターリングラードを制圧することにこだわり、一歩も退却することを許さず、スターリングラードへの攻撃を継続することを命じました。
その結果、ドイツ第6軍の30万人の兵員は南北からソ連軍の挟み撃ちに合い、完全に包囲されることになります。補給が途絶えた第6軍は3ヶ月後に降伏し、生き残った約10万人の兵員も捕虜となりました。

[ソ連軍によって包囲されるドイツ第6軍]

[捕虜となったドイツ第6軍の兵士たち]
スターリングラード攻防戦におけるドイツ軍の敗北は、第2次世界大戦の欧州戦線の転換点とされています。ドイツは、攻勢に出たソ連軍に徐々に圧倒され、1945年に降伏、ヒトラーはベルリンの地下壕で自殺しました。
現在、日本では、コロナウィルス感染の拡大が進行しています。3月1日の時点で980人の感染者が確認されています。しかしながら、感染しているかどうかの検査を実施するには様々な条件がかけられています。厚生労働省の基準として、検査対象となるのは、「新型肺炎患者との濃厚接触や流行地域(中華人民共和国・湖北省及び浙江省、大韓民国・大邱広域市及び慶尚北道清道郡)への渡航歴があり、37.5度以上の発熱と入院が必要な肺炎が疑われる症状がある場合」あるいは「風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合」、「強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合とされています。[1]
検査が実施されているのは、これらの条件を満たした者に対してのみであり、症状が現れない潜伏期間の感染者や初期感染者の補足は不可能です。そのため、発表されている感染者数は、実際の感染者数よりも非常に過小に算定されていると思われます。
政府が検査の実施を制限し、感染者数の数を極力少なめに見せようとしている背景には、感染者数が増えるとオリンピックの中止につながるという事情があると考えられます。[2]

安倍首相は専門家の意見を聞かず、オリンピック開催にこだわり、意図的に感染者数を隠蔽していると思われます。オリンピックが中止になれば、政治責任を問われ、内閣総辞職が避けられないからです。すでに、自民党の鈴木俊一総務会長が、仮にコロナウイルスの感染拡大で東京オリンピックが中止になった場合、安倍政権の政治責任が問われると述べています。[3]
中国に派遣されたWHO専門家チームが賞賛したように、中国では、街中で係員が非接触体温計で体温を検査し体温が高い場合ウィルス感染の検査を行い、感染者数・死亡者数・回復者数の情報開示を連日行い、迅速な隔離と病院建設を実施し、その結果、数十万人の命を救ったとされています。感染の拡大を防ぐには、検査体制の強化、感染者数・死亡者数・回復者数の的確な開示、感染者の迅速な隔離、ウィルスを封じ込めるための減圧設備付き病院の整備が必要です。[4]
検査が実施され感染が確認されれば、当然感染者は隔離され治療を受けることになります。しかしながら、検査が実施されなければ、感染者が自由に移動し、ウィルスを拡散し続け、その結果、コロナウィルス感染の大幅な拡大を招くことになります。このままでは大勢の日本人が亡くなるでしょう。

[都内の通勤風景]
独裁制の下では、独裁者が専門家の意見を聞かず、自分の政治的判断、言い換えると自分の都合で、決定を行うことになります。それが、国民の生命・身体の安全を損なうことにつながります。
第2次大戦中、イタリアでは国民が独裁者ムッソリーニを追放し、ドイツより2年早く降伏しました。そのため、人的損失は軍人30万人、民間人15万人にとどまりました。これに対し、最後までヒトラーを追放出来なかったドイツでは、人的損失は軍人440万人、民間人250万人にのぼりました。
安倍政権を維持すれば、コロナウィルスの感染拡大だけでなく、検察権の恣意的運用、国民監視体制の強化、憲法改定、周辺国との対立・紛争につながります。一刻も早く、独裁者を追放することが必要です。
参照資料:
(1) 「医療機関たらい回しも 疑い受診、断られ―「検査基準あいまい」・新型肺炎」、2020年2月24日、時事通信
(2) "Tokyo Olympics more likely to be canceled than moved: IOC official", February 26th 2020, Nikkei Asian Review
(3) 「五輪中止、政権の責任問題に 自民総務会長」、2020年2月26日、時事通信
(4) "China probably saved hundreds of thousands of COVID-19 cases: WHO", February 24th 2020, Channel News Asia
註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。
私自身は、いずれの政党・政治団体にも所属していません。あくまでも一人の市民として、個人として発言しています。民主主義と平和を実現するために発言しています。