今回ご紹介するのは、ロードランナー(Roadrunner)という鳥、これも北米大陸にしか生息していなくて、しかもここ南西部からカンザスぐらいまでの中西部にかけてのみ生息している、きわめてWIldWest色が強い動物です。

そして何よりこのロードランナー、その名の通り鳥なのに飛ばずに地を駆けるのでこの名前が付いています。ただ、不意に敵に襲われそうになった場合だけは、地面すれすれを5mぐらいは飛ぶように移動するので全く飛ばないわけではありません。でも、あの姿を飛ぶという表現をするのはどうかと思いますが…。

※写真はネットから

ずいぶん昔このロードランナーとカヨリが競争し合うTVのア見た方もいるのではないでしょうか?

※イメージはネットから by Roadrunner Show

 

ロードランナーはセドナ周辺でも頻繁に見かけます。特にトレイルを歩いている最中チャパレルやラビットブッシュのようなクラスター植物に近寄ると、突然 うわー!という吹き出しが見えるかのように草むらから数匹が逃げてゆく後ろ姿を見ます。 こちらは脅かすつもりは全くないのですが、あの逃げ惑う後ろ姿をみるといつも笑ってしまうぐらい、とても面白い光景です。 

 

本当に うわー!って言っていますから (笑)

 

そして、その容姿…従来の鳥は足が細く上半身は丸々しているのに比べ、走るので下半身ががっしりして上半身は細くて小さい。目もクリっとして大きく、鶏冠が特徴的でもじゃもじゃして…それらの不思議なアンバランスが愛嬌を創り出しています。

 

鳥のくせに飛べないなんて! 

 

先述のアニメだったかは覚えていませんが、ロードランナーのなにかのアニメでそんなフレーズを見た覚えがあります。昔のアニメはけっこう差別的内容が多くありましたからね

 

○○のくせにできないの? 

 

のび太のくせに生意気だぞー というジャイアンもいましたね(笑)・・・

 

今はそんなこと言ったら確実にレイシズムになるでしょう・・・

 

でも、ロードランナー自身はあの逃げてゆく姿を見る限りそんなことみじんも考えていないように見えます。たくましい後ろ姿なんです。たまたま鳥の姿をしているだけで、僕らは走ることが普段の生活なんだー、とでもいわんばかり。

 

なぜ、地面を走るようになったのか?? 

 

とてもシンプルで重要な問いですが、それに答えることが出来たら間違いなくノーベル賞ものです。

 

鳥類の起源は実はとても古いんです。1億5000万年前の始祖鳥が鳥類のルーツといわれ、それは正に恐竜の時代! そして、約7000万年前の絶滅期を生き抜いた唯一の動物種が現在の鳥類と専門家の間では認識されているようです。生きている化石といっても過言ではない。

 

そして、鳥類のなかにも飛べない鳥は存在します。ご承知のペンギンやダチョウ、エミューでしょうか。

 

ダチョウは英語でOstrich。 ロードランナーとは種族としてはかなりかけ離れているので、飛ばないことに生物遺伝学的な原因は見当たりません。単にその種族の特徴としてあるに過ぎませんので、理由の説明は不可能です。

 

でも、そんなことを考えるのもまた興味が尽きない内容ですよね…何万種類といわれる鳥類の中でなぜこの種類だけが大地を走るようになったのか… ダチョウはアフリカが原産なので乾燥や熱さが関係しているようにも思えますが、だったら他の鳥類が生息するのはなぜなのか???? なぞは深まるばかり・

 

そうそう、彼らの足跡も特徴的です。十字に見えるんですね。砂地に十字は彼らの足跡です。ネイティブアメリカンのホピ族やピマ族にとってロードランナーはその足跡からも特別な存在だという逸話もあるくらい。 クロス:十字というとキリスト教からのイメージと思いがちですが、十字はキリスト教から始まったわけでは無く、エジプト文明や北欧のセルティックで既に使用されていたものなので、キリスト教を知らないネイティブアメリカンが十字を大切にしていても不思議ではありません。

 

ではまた次回! 次回も鳥でゆくと思います。

 

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