修道院で教育を受けた清純な貴族の娘ジャンヌは、
幸福と希望に胸を踊らせて結婚生活に入る。
しかし彼女の一生は、夫の獣性に踏みにじられ、裏切られ、
さらに最愛の息子にまで裏切られる悲惨な苦闘の道のりであった。
希望と絶望が交錯し、夢が一つずつ破れてゆく女の一生を描き、
暗い孤独感と悲観主義の人生観がにじみでている
フランス・リアリズム文学の傑作である。
「女の一生」はジャンヌの一生だけかと思いきや
いろんな女性の一生を描いたような作品でした。
ジャンヌの母親で心臓肥大症を持ち、昔自分の男爵である夫以外の人物と
関係を持ち、それを夫に知られずに死んで行った男爵夫人。
ジャンヌの夫と姦通し、そして子どもが出来て出て行き、
ジャンヌの窮地に戻って来た女中でありジャンヌの乳兄弟のロザリ。
ジャンヌの近所に住み、ジャンヌの夫と姦通し、ついにはその事が
伯爵である夫にばれてジャンヌの夫と共に殺された伯爵夫人。
ジャンヌの息子・ポールに連れ添い、つらい時、苦しい時を共に乗り越え、
娘を産んだ後に死んでいった娼婦。
そして夫に運命を狂わされ、息子に家出され、
最後に息子と息子の娘を連れ戻す事が出来たジャンヌ。
ジャンヌが可哀そうな物語でしたが、
最後は救われたような気がします。
バッドエンドじゃなくて良かったです(TдT)
