かなり昔になりますが

Aテレビに当時出入りしていた番組制作会社に頼まれて

心霊スポットに随行したことがありました

九州のあるトンネルでした


通常心霊番組の現地へは

売れっ子の霊能者をドーンと全面に出して

演出します

しかし舞台裏には必ず複数の霊能者を

随行させます

一口に言っても霊能者はピンキリです

有名なのと確実に祓える人と言うのは

また別問題です


突然のアクシデントに対応しなくてはならず

いかなる事態にも対応できるよう複数人を

予め用意しておくのです


私は目的地を告げられバスに乗り込んだ時点から

既に体に異変が起き始めます


首と肩、特に肩甲骨の内側、胃の裏側あたりに激しい痛みと重苦しさを感じました


霊の世界は複雑で

目的地に行くことが決まっただけでも

向こう側につながって

軽い霊障が起きることはたまにあります

それは目的とする場所が強いほど顕著に現れてきます

トンネル付近に着くと

スタッフは照明を準備し点灯しますが

ついた途端に消えます

それが不思議なことに数回ありました

テレビ局の機材は毎回入念に点検し部品も

交換してから撮影に臨みます

それは撮り直しが効かないものがあるかもしれないからです

ベストなチャンスを絶対逃さないのがプロの仕事だからです

それだけ慎重になっても不調が起きました

心霊スポットは地場になんらかの歪みがあるところも多くあります

異常地場と言うものです

磁場が悪いから霊が寄ってくるのか

霊の力で磁場が悪くなるのか❓

不思議です

撮影がトラブルで遅れたせいか一同

イライラしているように感じました

音声を調整するスタッフもちょっと気分が悪くなったと言ってしゃがみ込みます

ヘッドホンをずっとしているからそうなったんだと言い聞かせて怖さを紛らわせていたのを記憶しています

なんでも霊だと怖がらせてしまうと集団ヒステリーのような状態になるかもしれないので緊張を解すのに必死でした

写真も何枚か撮りました

インスタント写真です

10枚撮りましたがそれらしき影などは

ありません

ただ一枚だけ

写真が何も映らず真っ黒に感光したものが出てきただけでした

当時売れていたタレントさんも何人かが 

来ていました

みんなあの時は怖いから口数がどんどん

減っていきました

それが妙にリアルで怖かったのは記憶しています


無事番組を終えて

帰りがけのバス

ヘッドライトが片方どうしても点灯しなくなって運転手さんが焦っていました


それとロケバスに乗り込んで

あまりの疲労感でシートにもたれかかって

休もうとした時、私の腕輪ブレスレットの

ゴムが切れ珠が飛び散りました

切れることは石のブレスレットでは

珍しくもないですが

一連の流れを体験している私にとってはにわかに恐ろしくなったのははっきり今でも記憶しています