私の好きな言葉は
「人生万事塞翁が馬」じんせいばんじさいおうがうま
昔の上司が教えてくれた言葉です。仮に“Oさん”とします。
その頃…私は仕事でもプライペートでもトラブル続きで
傍目から見ても解るほどに落ち込んでいました。
場所は何処だったか・・・
屋上だったか・・・
コーヒーの自販機がある野外の休憩スペースだったか・・・
忘れてしまいましたが
天気の良い日の夕方でした。
私は泣く一歩手前のパプニングが起きて
気持ちを落ち着かせる為にそこでココアを飲んでいました。
するとOさんがやって来て無言で隣に立ち・・・唐突に
「昔昔・・・中国のある国にお爺さんが住んでいました…」
昔話を始めました。
私はびっくりしたものの…泣く一歩手前の状態であったので
何も言わずに耳を傾けました。
話の内容はこうです。
中国のある国にお爺さんが住んでいました。
そのお爺さんには自慢の素晴らしい馬が居ました。
ところがある日その馬が逃げて居なくなってしまったのです。
悲しみにくれるお爺さん。
しかししばらくするとその馬が家族を連れて戻って来ました。
お爺さんは大喜び!馬の一頭を息子にあげました。
ところが程なくしてその馬から息子が落馬し、足に障害を負ってしまったのです。
またまた悲しみにくれるお爺さん・・・
「馬など息子にやるのではなかった」と後悔します。
ところがその次の年、大きな戦争が起きました。
お爺さんの村でも若い男は全て兵に取られ皆命を落としました。
でもお爺さんの息子は足が悪かったので兵に取られる事は無く
長生きする事ができたのです・・・・
話終えるとOさんは
「神田く~ん(旧姓ね)人生万事塞翁が馬やで~ 解るか?」
と言いました。
私はこの言葉も昔話も知らなかったので
「いいえ、どう言う意味なんですか?」
と聞きました。
「要するに、さっきの話みたいに物事は良かったんか悪かったんか…
後になってみなわからんっちゅうこっちゃ!表裏一体やで!!」
とっても胸に響きました。
そしてそれから私の一番好きな言葉として
好調な時には慢心をいさめ
不調な時にははげましてくれています。
Oさん・・・家が近所です。
たまにスーパーで出くわします。
一番最近言われた言葉は・・・
「それ以上太ったらアカンで~~」
はい、肝に命じます( ̄▽ ̄)=3