ペルー日本大使公邸占領事件 | 人間万事塞翁が馬

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福から禍へ、そして禍から福へ

過去20年の出来事のニュースを見ていたら、
「12年前なんだ…」ってのに
「ペルー日本大使公邸占領事件」

マッサージサロンで、その時に人質になっていたお客様の担当をしていました。

今のお仕事はペルーの人が日本に留学に来た時のための日本語のテキストを作ったり、
ペルーに日本で使用しなくなった医療機器を安くで提供する仕事をされています。

とても格差のある国らしく、その差は想像を絶するようです。

あまり、事件の話しは聞けなかったんですよ…
他のスタッフに「聞いてみなよ、あの時の事」って何回も言われたのですが、
私は自分から一切きけなかったんです。

というのも、あの時の話しで「リマ症候群」ってのをテレビで観て、
忘れられないでいたんですよ。

犯人と人質の間で相互に友情のような気持ちが芽生えるものらしく、
この親愛感情のおかげで、特殊部隊突入時にも犯人は人質を殺すのをためらったといわれているらしいです。
確か、犯人グループは全員射殺されたと思うのですが…

実際に、犯人と生活を共にした人質たちは、かなり犯人とコミュニケーションをとり、
フランス語、日本語などの授業をしていたらしいです。

結局、目の前で銃殺される犯人グループをみて、PTSDに陥ってしまった人質の方も居たらしいのです。

実際にその方も127日間も人質になっていたのにも関わらず、
今でもペルーの国民のためのお仕事をされているのです。

最後に施術の時に、初めて話してくれたんですが、
犯人グループの中には、あまりの貧困でアルバイト感覚で犯行グループになった少年もいたらしいですよ…
すぐに帰ってこれて、お金をもらえると思った人もいたらしいです。

首謀者はそこにはいなかったんですよ、当然…

貧しいがゆえに、何も…
勉強もできる環境じゃないから、文字の読み書きもできない…
よって、政治的な背景も知らない人が実行犯にさせられてしまうんですよ。
そして、みんな射殺されて、死んでしまったんですからね。

その貧困をどうにかしたい…
生活をせめて普通にしてあげたい…

世の中にはそういう理由で、仕事をされている人もいるのですね。