Police（Berlinale 24）

『Police』3★

英題：『Night Shift』

部門：ベルリナーレスペシャル（＠Friedrichstadt-Palast）

監督：Anne Fontaine

製作国：フランス

警察官のヴァージニー、エリック、アリスティドの3人が、ある移民の男を強制送還するため空港まで移送するという任務を担う。3人は偶然にもその男が祖国に戻れば死刑宣告を受けるという事実を知る。そして空港までの道中でそれぞれの葛藤が始まる。

アリスティド役は『最強のふたり（2011）』のオマール・シー。コメディも色男役も難なくこなす。そして移民の男役は、存在感が滲み出る『彼女が消えた浜辺（2009）』『別離（2011）』のペイマン・マーディ。

誇張された悲劇、過剰な正義感、劇的な展開、そういったこれ見よがしな演出はない。意外にも淡々と物語が進み、ラブストーリー的な挿話もあり、時に冗談をも交える。けれども3人の心中の葛藤をしっかりと映し出している。これは現実の世界で起こっている事実でもあると認識させられる。