第127回 「起業家の育つ会社」 | インキュベーター社長日記 | インターウォーズ株式会社 吉井信隆のブログ

第127回 「起業家の育つ会社」

 書籍を出版してから「企業内起業家の相談を、よく受けるようになった。


 起業家が、社内で一人誕生すると、次々と起業家が登場し、企業内起業の勃興が起こり、企業をイノベーションしてゆくことがある。


 以前IBMの出身者が、多くのベンチャー企業を創出した時代があり、最近ではリクルートが起業家を輩出する企業と言われている。


 起業家が育つ組織には共通して、独自の風土や仕組みが存在する。


リクルートでは、「RING」(リクルートイノベーショングループの略)と称した社内起業提案が、年間300件を超え、審査を経て実際の提案者が起業チームを創り新規事業を立ち上げ、多くの事業や関連会社が育っている。


 最近は、個々の役員がテーマをメンバーに広報し、共感したメンバーが、事業提案を行っている。


リクルートでは、経営とメンバーが一体となって新規事業を創造してゆく仕組みと風土が醸成され、次世代の起業経営者と事業を育てようとしている。


 よく経営者から、「起業家は、なかなか育たない」との話を聞くが、育たないのではなく、そういった人材を採用を試みていなく、育てようとする風土や、仕組みを本気で創っていないからだと思う。


 起業家が育つ会社には、起業家を育てようとする風土や支援組織や、一旦起業人材を外に出して、育てる文化がある。


これを、私は、「出島」インキュベーションと呼んでいる。



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