第19回 成功するベンチャー企業は
「創業から数年で、上場ベンチャー!」と騒がれたブームが過ぎた。
一時、マスコミで取り上げられた話題の企業が、いつの間にか打ち上げ花火のように消えてしまうベンチャー企業が後を絶たない。
ITビジネスの世界は、第二ステージに入り、玉石混淆の時代から社会的構造改革に向けた成長段階へ進んみ、これまでのビジネスモデルは通じなくなってきた。
私は、経営者の人物像、物の見方、事業に対しての考え、信頼できる人であるかをじっくりと話し合い出資している。
次に、必要条件を満たしたビジネスプラン。
ベンチャー企業がなかなか育たない要因は、戦略=ビジネスプランの構築ができてなく、特にどのようにして収益を得るのか見えてこないケースが多い。
誰に、何を、誰が、どのように、といった基本的な要素が、見えないのだ。
どんなメンバーがボードにいるのか?
推進する際のキーマンがいるのか。
そしてこの人達は、ビジョンを共有しているのか?
といった視点を、大切にしている。
時代のキーはスピード。
先にやりさえすれば勝てるという単純なものではない。
成功したとしてもすぐに大手や海外、あるいは後発ベンチャーが追随してくる。
一夜にして勢力地図が塗り変わってしまうことも、インターネットビジネスではある。
永久に勝ち続けることが可能なプランなどありえない。
日々変革し、小さな積み重ねを続けてゆくしかない。
それができるかどうかは、やはり人物次第。
成功の条件は、目新しいものではない。
いつの時代も、サイバーだろうが、なんだろうが、運営するのは人であり、決断するのも人だ。
私は、人インキュベーションを、信じている。