第12回 人脈
「自分の進むべき方向が見えない」といった人に、よく出会う。
ドックイヤーのごとく激変している産業社会の中で、現象面だけをむやみに追ってゆくと、あまりのテンポの速さに自分を見失ってしまうかもしれない。
そんな時、環境がどんなに激変しようが、人として変わらぬ生き方を貫いていたいものだ。
嵐の中に、羅針盤はなくてはならいが、世の中がどう変わろうと、政治も経済も人間が行使している訳だから、人間の為にあるべき指針であり、なされなければならない指針を持ちたいものだ。
情報が、ますます力を持ち、価値を持ち始めた。
付け焼刃的な、その場限りの勉強をしても、本質を理解するまでになかなか至らない。
大切なことは、それぞれに精通した仲間や、師匠を持つことガ、大切だと思う。
その場限りの情報でなく、知恵を持ち先見の眼力を、持った人脈を、成功者と云われている人達は、持っている。
人間を抜きに考えるから、迷い道に入る。
人軸で、物事をみてゆくと、技術、情報、お金、サービス、経営もすべて、人がベースであり人に向かっている。
経済人は一人では、何もできない。
ベンチャーは、金が無い、信用も無い、組織も無い。
しかし、そんな中からホンダやソニーは生まれた。
その基本にあったのは、信頼の絆人脈という資産だ。
いつの時代も、どんなに環境が変わり、価値観が変わっても、人間関係の「絆力」のパワーは変わらない。
人と人とが出会うと、人生を根底から変えるようなことがある。