皆さん、こんにちは
前回から”仕事ができる人の名セリフ”でしたが、ちょっとお休みして、
今回は、ある企業の中途採用責任者の方とお話する機会があったので是非皆さんにご紹介させて戴きたいと思います。
Hさんは、44歳、現在東証一部上場の某大手製造業のITから管理部門のバックオフィスを統括する最年少統括ゼネラルマネジャーでいらっしゃいます。バックグラウンドは経理なのですが、ITシステムからロジスティクス、経営企画までカバーする英語も堪能な大変優秀な方です。
実はHさんと私とは某日本オラクル時代の”戦友”でもあり、共に毎晩明け方迄!一緒にお仕事をしていた中でもあります。
現在は部門の中途採用責任者でもあり、日々候補者の面談をされていらっしゃる方で、ある一定の”物差し”で面接をされています。ご自身も数回転職をされているので、企業側の立場と候補者側の立場の双方をご理解された上で現在の物差しを構築していらっしゃると思いますので是非参考になさって下さい。
私 「Hさんはいつも面接でどのような質問をされるのですか?」
Hさん「いくつかありますが、まず、
①”会社が採用したいと思っている人材ってどんな人だと思いますか?”
と聞きます。
この質問をすると大体「会社に貢献できる人材」と答える人が多いですね。
間違ってはいません。が、あまり、おもしろくないですね(笑)。
私は“一緒に働きたい人”だと思っています。
どんなに資格を持っていようが、立派な大学や会社出身者であろうが、
“一緒に働きたくない”と思わせる人は、採用されません。
面接官はその候補者と“一緒に働きたいか?”を無意識であっても見ているのです。
逆にいえば、その候補者を理解するのに不要な質問、例えば、資格や前職の細かい
仕事内容ばかりきいてくる会社には合格しても入社しないほうがいいんじゃないですかね
(笑)優秀な面接官というのは大体仕事でも優秀な方が多いです。面接官に優秀な人材を
配置しない会社は人材を使い捨てるロクな会社ではないと思っています。
私 「なるほど。では、面接の場で、“一緒に働きたい”と思わせるにはどうしたらいいと思いますか?」
Hさん「そうですね。なるべく素の自分を出すことです。これは実は非常に難しい。
何でも話してしまったら別の意味で落ちてしまいます。「転職動機は何ですか?」と
聞くと大体「自分を成長させるため」とか「顧客の近くで仕事がしたい」とか色々
ですが、それは本心でしょうか?相手はそれでその人を理解してくれるでしょうか?
別に「今の上司が嫌な奴だから」と話せといっている訳ではなく、本当の理由を例え
ネガティブであっても話をしたほうが良いですよという意味です。
それがないのであれば、そもそも転職は勧めません。どこの会社も嫌なことはあります。
もし本当の理由があればそれを素直に話をしてくる人のほうが良いです。
面接官は何十人、何百人と面接をしており、自身も転職者の場合が多いです。美談など
聞きたくはありません。自分という人を理解してもらえるような話をしてもらったほうが
いいですね。」
私 「なるほど。テクニカルな要件もさることながら、ヒューマンスキル、その方の持つ人間性のような気もしますね。でも採用試験の場で素を出すというのは難しいですね。。
誰しもが素を出せば良いというと勘違いしてしまう人もいるような気がしますね(笑)
他にはどのような質問をされるのですか?」
Hさん「そうですね。他には、
②”30歳のビジネスマンと40歳のビジネスマンの違いはなんだと思いますか?”
と必ず聞きます。
ほぼ全ての方が「経験」と答えます。間違いではないのですが、どのような経験
でしょうか?ただの年月であれば50歳の方が仕事ができますね。仕事の80%は
体力のある20代、30代のほうができるのです。残りの20%になるためには
どのような経験なのでしょうか?
私なりに”正解としているもの”は
(1)”失敗の経験の数”です。
例えば、40歳であればその失敗の内容とそこからの汎用的に学んだことは何か
(=どの会社でも活かせることを得たか)という話を聞きます。
・これは、まず失敗を恐れず自分のスキル以上の仕事にチャレンジしてきたか?
コミット&チャレンジをしてきたかということです。
・次に、その失敗から何を学び、どのような引き出しを増やせたか、またそれを
次に活かすことができたか?です。
30歳位になれば任された仕事のリスクもある程度は読めるようになり、
失敗を回避することはできるでしょう。でも私から言わせれば、失敗しないような
仕事を選んでいるだけなのです。それでは成長はできません。
20代が成長するのは失敗を続けるからです。30代で失敗を、大きな失敗を
続けてそれを克服していけば、30歳とは違う40歳のビジネスマンになること
ができると思うんです。
これは決してネガティブな話ではありません。仕事のできる人、その面接官は
過去、大きなリスクにチャレンジしてきた人、失敗を恐れなかった人たちなのです。
(2)上記を踏まえた上で初めて「経験」となるので、その経験をどれだけ持って
いるか?ということになります。
私 「なるほど。ということは30歳までにどれだけ失敗と学びを行ってきたかで、
40歳を超えて、◎組と×組に分岐するとも言えますね」
Hさん「そうですね。転職市場はその方の力量が問われる大変な世界だと思います。現職で優秀であっても、市場で、また他企業から優秀だという評価を得られる保証は
ありませんので、覚悟が必要だと思うんです。ですから、その覚悟を以って
転職活動をして下さいと皆さんに申し上げたいですね。とはいえ失敗すること
も多いでしょうが(笑)でもそこから学べは良いと思うんです。」
私 「なるほど。Hさん、ありがとうございました。」
如何でしたでしょうか?
次回も”仕事ができる人”シリーズをお送りしたいと思いますのでお楽しみに!
前回から”仕事ができる人の名セリフ”でしたが、ちょっとお休みして、
今回は、ある企業の中途採用責任者の方とお話する機会があったので是非皆さんにご紹介させて戴きたいと思います。
Hさんは、44歳、現在東証一部上場の某大手製造業のITから管理部門のバックオフィスを統括する最年少統括ゼネラルマネジャーでいらっしゃいます。バックグラウンドは経理なのですが、ITシステムからロジスティクス、経営企画までカバーする英語も堪能な大変優秀な方です。
実はHさんと私とは某日本オラクル時代の”戦友”でもあり、共に毎晩明け方迄!一緒にお仕事をしていた中でもあります。
現在は部門の中途採用責任者でもあり、日々候補者の面談をされていらっしゃる方で、ある一定の”物差し”で面接をされています。ご自身も数回転職をされているので、企業側の立場と候補者側の立場の双方をご理解された上で現在の物差しを構築していらっしゃると思いますので是非参考になさって下さい。
私 「Hさんはいつも面接でどのような質問をされるのですか?」
Hさん「いくつかありますが、まず、
①”会社が採用したいと思っている人材ってどんな人だと思いますか?”
と聞きます。
この質問をすると大体「会社に貢献できる人材」と答える人が多いですね。
間違ってはいません。が、あまり、おもしろくないですね(笑)。
私は“一緒に働きたい人”だと思っています。
どんなに資格を持っていようが、立派な大学や会社出身者であろうが、
“一緒に働きたくない”と思わせる人は、採用されません。
面接官はその候補者と“一緒に働きたいか?”を無意識であっても見ているのです。
逆にいえば、その候補者を理解するのに不要な質問、例えば、資格や前職の細かい
仕事内容ばかりきいてくる会社には合格しても入社しないほうがいいんじゃないですかね
(笑)優秀な面接官というのは大体仕事でも優秀な方が多いです。面接官に優秀な人材を
配置しない会社は人材を使い捨てるロクな会社ではないと思っています。
私 「なるほど。では、面接の場で、“一緒に働きたい”と思わせるにはどうしたらいいと思いますか?」
Hさん「そうですね。なるべく素の自分を出すことです。これは実は非常に難しい。
何でも話してしまったら別の意味で落ちてしまいます。「転職動機は何ですか?」と
聞くと大体「自分を成長させるため」とか「顧客の近くで仕事がしたい」とか色々
ですが、それは本心でしょうか?相手はそれでその人を理解してくれるでしょうか?
別に「今の上司が嫌な奴だから」と話せといっている訳ではなく、本当の理由を例え
ネガティブであっても話をしたほうが良いですよという意味です。
それがないのであれば、そもそも転職は勧めません。どこの会社も嫌なことはあります。
もし本当の理由があればそれを素直に話をしてくる人のほうが良いです。
面接官は何十人、何百人と面接をしており、自身も転職者の場合が多いです。美談など
聞きたくはありません。自分という人を理解してもらえるような話をしてもらったほうが
いいですね。」
私 「なるほど。テクニカルな要件もさることながら、ヒューマンスキル、その方の持つ人間性のような気もしますね。でも採用試験の場で素を出すというのは難しいですね。。
誰しもが素を出せば良いというと勘違いしてしまう人もいるような気がしますね(笑)
他にはどのような質問をされるのですか?」
Hさん「そうですね。他には、
②”30歳のビジネスマンと40歳のビジネスマンの違いはなんだと思いますか?”
と必ず聞きます。
ほぼ全ての方が「経験」と答えます。間違いではないのですが、どのような経験
でしょうか?ただの年月であれば50歳の方が仕事ができますね。仕事の80%は
体力のある20代、30代のほうができるのです。残りの20%になるためには
どのような経験なのでしょうか?
私なりに”正解としているもの”は
(1)”失敗の経験の数”です。
例えば、40歳であればその失敗の内容とそこからの汎用的に学んだことは何か
(=どの会社でも活かせることを得たか)という話を聞きます。
・これは、まず失敗を恐れず自分のスキル以上の仕事にチャレンジしてきたか?
コミット&チャレンジをしてきたかということです。
・次に、その失敗から何を学び、どのような引き出しを増やせたか、またそれを
次に活かすことができたか?です。
30歳位になれば任された仕事のリスクもある程度は読めるようになり、
失敗を回避することはできるでしょう。でも私から言わせれば、失敗しないような
仕事を選んでいるだけなのです。それでは成長はできません。
20代が成長するのは失敗を続けるからです。30代で失敗を、大きな失敗を
続けてそれを克服していけば、30歳とは違う40歳のビジネスマンになること
ができると思うんです。
これは決してネガティブな話ではありません。仕事のできる人、その面接官は
過去、大きなリスクにチャレンジしてきた人、失敗を恐れなかった人たちなのです。
(2)上記を踏まえた上で初めて「経験」となるので、その経験をどれだけ持って
いるか?ということになります。
私 「なるほど。ということは30歳までにどれだけ失敗と学びを行ってきたかで、
40歳を超えて、◎組と×組に分岐するとも言えますね」
Hさん「そうですね。転職市場はその方の力量が問われる大変な世界だと思います。現職で優秀であっても、市場で、また他企業から優秀だという評価を得られる保証は
ありませんので、覚悟が必要だと思うんです。ですから、その覚悟を以って
転職活動をして下さいと皆さんに申し上げたいですね。とはいえ失敗すること
も多いでしょうが(笑)でもそこから学べは良いと思うんです。」
私 「なるほど。Hさん、ありがとうございました。」
如何でしたでしょうか?
次回も”仕事ができる人”シリーズをお送りしたいと思いますのでお楽しみに!