常々、悔いのない人生を過ごしたいと思っています。

自由に生きた人生を振り返る時、私の勝手気ままな人生の犠牲になった人も多くいたかも知れません。



今日はイタリアンレストラン「ラ・バルカ」の、アンティパスト(前菜)をテイクアウトしました。

今夜も、シャンパンを相手に夕食。ジノリの器に盛りました。

このレストランのオーナーシェフは、私どもの料理教室の非常勤講師もしてくださった飛矢先生。

人生をチャーミングに生きる人です。
全く魅力的。



私の勝手気ままな人生の、最大の犠牲者は娘だったかも知れない。

働く母は幼い娘を捨てて、ヨーロッパ各地を学んで歩いた。

フランス料理が分からなくて料理を教えることはできない!!と、勝手な都合を並べ立ててのヨーロッパ料理研修。

それはやがて数ヶ月にも及んだ。娘が3歳の頃。


帰国した私の足にしがみついて離れなかった娘の体温は、今も決して忘れてはいない。

今の私にできることは、せめて名シェフの料理を娘に届けること。

豊かな人生のために、食の本質を教えること。

娘夫婦の幸せを支えることが、私のせめてもの罪の償いと思い、あれこれと料理を届ける日々。




キッチンスタジオがある桜通りは、ナンジヤモンジャの木に純白の花が咲き乱れる。


ラバルカは、美しい店。



清々しい店内には、オーナーシェフ飛矢さんのオーラが漂う。

手軽に安価に、本格味を楽しませる名古屋の名店。

彼の人格がこの店を支え、人々が彼の元に集結する。

この良き店は、彼の人格が形成したもの。



今日も私は、じゃこ山椒を炊き。



現存する日本最古の極上のみりんを使って、じゃこ山椒を炊く。

そして、このじゃこ山椒は瞬く間に売り切れる。

歴史は多くの人々の弛まざる努力と、携わって来た人々の心意気や豊かな人格の上に成り立っていると確信する。

願わくば、我もまた小さな歴史を刻みたい。