連絡係
葬儀も家族で済ませてしまったNの件 。
その訃報を、元・同僚へ通知する役目が私に回って来ました。
当時は40人足らずの職場ながら
明るいキャラでみんなの人気者であったNの事を
知らせておかなくてはいけないな、と思い当たる人間は
少なくありません。
ですが、今もその職場に留まっているのは数人しかおらず
あとはてんでバラバラ、みなそれぞれの生活を送っています。
その散らばった“元・同僚”達の連絡先を
何故か私はほとんど知っている、という理由で
連絡係の大役を仰せつかったのですが
どこも連絡する事自体久しぶりなので
どうしても1件あたりの電話時間が長くなり
昨日は結局2件しかこなせませんでした。
事が事だけに
『じゃぁ、あと○○と□□には連絡しといて』
という連絡網方式じゃいけない気がして
全て私が直接連絡するようにしています。
今夜は、夫婦共々彼女を知る元・上司宅2件に連絡予定。
きっと、驚くのは間違いないでしょう。
私が気がかりなのは、この役目を私がしているのを
Nはどう思うだろうか、という事。
結局彼女は、私も含めて、昔の友人に病身で会う事は望まず
病気になっている事すらも知らせてくれるな、と
最後までその姿勢を貫いて逝ってしまった。
それを今さら、さも私が最後に接した人間のごとく
皆にふれて回るという行為はどうなんだろう。
たとえ肉体が無くなってしまったとはいえ
気持ちまでこの世から消えてしまったとは言い切れない思いが
私の中にはどうしてもあるのです。
・・・初めてNを含めた仲間たちと出掛けた時の写真は
今でも特別な1枚としてずっと飾っていましたが
今日からしばらく、傍に花を生けておく事にしました。
センス無いな~!と、Nから怒られないよう頑張らねば・・・