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しゃべらない男

明日は久々新築現場の打ち合せ。



新築の住宅の打合せを随分やったが、大概夫婦でやってくるのでその人間ウォッチが楽しみだ。



なんせ相手は一生一大の買い物をしている2人、テンションが高い。



こういうシチュエーションだと、こっちも突っ込んだ話をするので結構その人となりや夫婦関係が判ってしまう。





忘れられない夫婦がいる。



ダンナは偏差値トップクラス国立大出身、30代半ばでエンジニア。もちろん年収もかなり高い。


当然、建てる家もかなりハイグレード。


奥さんとコドモ2人を連れてやって来たが、なんとこのダンナ、挨拶をしない。



いきなりシカトだ。



奥さんは逆に超ハイテンション。


あまりの差に少々身構えながら、こりゃ手強いなと確信して打ち合わせ開始。


奥さんは本当に明るく、いわゆる社交的な人。


しかしこのダンナのヨメになる位だから頭の回転は速く、こちらの説明や問いかけを一発で理解し、即座に回答を出す、非常に良いお客さんだった。


結局その日、自分は一度もダンナと会話を交わすことなく打ち合わせは終了。


当然、最後の挨拶もなし。




このダンナ、めちゃくちゃプライドが高く、いわゆる一般ぴーぽーとは話が出来ないと思っているらしい。


要は 『バカとは話をしたくない』 ってやつだ。


特に営業マンのような、口先だけで生きてる人間(ごめんなさい!)は論外。


コーディネーターもある意味営業マンだし、適当な事を言ってへらへらしてる人間だと思っているんだろう。




おっしゃる通り。      ←自分の場合ね。本来コーディネーターはそういう人間ではない、もちろん。





よくこの人、この若いちょっとのんびりした営業マンで契約したな、と思ってたら、所長、営業部長総出でやっと契約したらしい。 



施主の経済力が高い場合、当然良い物を要求するので商品の選択肢が広く、打ち合わせが数回に及ぶケースは多い。


この施主もその例にもれず、その後何度か打ち合わせの機会があった。


2度目、3度目と打合せをしたが、なかなかダンナと会話が出来ない。


設備や電気関係の事など、けっこうめんどうな話をした時も結局奥さんを通しての会話のみで、直接自分と言葉を交わすことは無かった。




こりゃ相当ひねくれてんな、こいつ。




それでも何とか話はまとまり、最後の打合せとなった時、


ついにダンナが口を開いて一言  『どうもありがとうございました。』   と言って去っていった。




なんだ、ちゃんと挨拶出来んじゃん。





頭いいのは分かるけど、人として最低限の事はしようぜ、と思った。



いくら相手がバカでもこっちも一生懸命やってんだからさ。



と思いつつ、結局認めてもらえなかったな~と思うと悔しい気がした。





後日営業マンから、ダンナが『何度も打ち合わせしてくれて感謝している。』と言ってたと聞かされた。



・・・・何だよ今更。






明日のお客はどんな人なのか。。。