ロレンソとロッシ、って言い方しないのはわかる。そりゃロッシは王者だしロレンソはまだ最高峰クラス2年目の若手だから。シュワンツとレイニーはどうだろうか?チャンピオン獲得数はもちろんレイニーのほうが多いわけなのに何故か?シュワンツの名前が先に来ます。もちろんレイニーファンからしてみれば「んなことねー」だと思いますが。


シュワンツとレイニーのバトルは凄かったです。でもこれってシュワンツファンから見た意見かもしれないですね。レイニーファンからするとレイニーとシュワンツのバトルはあまりいい思い出では無いのかも。レイニーの勝ちパターンは完全な先行逃げ切りタイプだったから。もちろんレイニーがバトルに弱いわけでは無いです。


レースの見所、楽しみ方っていろいろあると思いますがひとつは「好きな選手を観ること」もうひとつは「バトルを楽しむこと」だと思います。他のスポーツも同じですよね。私にとってのロッシとロレンソのバトルの価値は、両者ともに好きな選手である事、またそのバトルが今までに見たことが無い種類である事にあります(ある事にあります。って変な日本語だ)。


今までに見たことが無い種類、それは横綱と関脇の勝負だという事です。


横綱はすでに数々の記録を残してきた大横綱ですがあと何年やれるのか、そんな年齢になってきました。一方関脇のロレンソは平幕優勝の経験があり大関昇進はほぼ確定しているような将来性バツグンの若手です。ロッシ以前の横綱を振り返ります。ロバーツjrは横綱というには輝きが短すぎました。クリビーレは残念ながら病に勝てませんでした。そしてドゥーハンです。大横綱です。圧倒的過ぎて誰も近づけなかった。


誰もが一度は思った事、それはドゥーハンとロッシのバトルを一度観たかった、という事です。でも実際ドゥーハンが引退したタイミングに文句をつける人もいないでしょうし、たらればの話です。ロッシも関脇の時代はもちろんあったのです。


今リアルタイムでロッシとロレンソのバトルを観れているってほんと幸せです。ドゥーハン時代にもシュワンツ・レイニー時代にも観れなかった種類のバトルなのです。遡ればロバーツとスペンサーのバトルが近かったのかもですが、残念ながら私の年代とは重なっていません。


日曜日のサンマリノGP、横綱は横綱相撲で勝利を収めました。残すレースはあと4戦でポイント差30ポイント。まだまだ見逃せないレースが続きます。最終戦がバレンシア。最終戦までにロッシがチャンピオンを決められないような事になったら、、、何かが起るかもしれませんね。