レース開始前の状況


ロッシ:ロレンソに50ポイントの差をつけてポイントリーダー

ロレンソ:ここ2戦連続のノーポイント

ペドロサ:失うものは無しの状況でポールポジション


もしレース直前に予想を書くとすればペドロサの名前を思い浮かべた人も多かったはず。ロッシは無理をする必要なし。ロレンソは無理「できない」。で、結果はロレンソの勝利!コメントがまたいい。


「レース前、ジャーナリストたちにチャンピオンシップはほぼ不可能だと言った。今は、難しいけど、不可能ではないと言えるだろう」


2年連続で250ccを制し、華々しい最高峰クラスデビューを飾ったロレンソ。ポイントランキングの上位に名を連ね、誰もがチャンピオンへの期待の目で見ていたのは間違いないし、その期待を理解しているロレンソ。しかし派手なパフォーマンス、激しいライディングとは裏腹にずっとメディアへの言葉を慎重に選んでいたロレンソ。ついにその時が来たのです。


実は私は今年の茂木でそれを予感していました。ロッシのあんな負け方はちょっと見たことがなかった。ついに世代交代かと頭をよぎりました。しかしそうではなかった。もちろんまだまだロッシはやってくれるに違いありません。現時点でも今年のチャンピオンシップに最も近いのはロッシです。ただロレンソはインディアナポリスで気づいたのです。自分がチャンピオンシップを獲る資格がある事を。チャンピオンシップを獲る事が使命である事を。