私がmotoGPを見始めたのは1990年ぐらいからです。シュワンツ&レイニーど真ん中です。千年屋アナの実況でした。で、1993年から1997年頃までは環境的理由からほとんどGPを観ていませんでした。原田も知らずビアッジも青木兄弟の活躍もリアルタイムで観ていませんでした。環境が復活してテレビ観戦復活したのが1998年です。カピロッシが原田にアタックした年です。ノリックもバリバリでした。


この1998年に久しぶりに観たGP、もっとも記憶に残っているのがロッシなんです。500ccでなくて250ですね。原田へのカピロッシアタックを目の前で見ていたロッシがレース終了後その様子を興奮しながらインタビューに答える様子も印象的でしたが、一番印象に残ってるのが何GPだか覚えてないんですがレースが原田とロッシの一騎打ちになって。先頭が原田で2番手ロッシ。中盤かな?原田は先頭を嫌がって1コーナー手前でわざとロッシを前に出す。ロッシも同じ考えでやはり原田を前に行かせる。多分セカンドグループと相当タイム差があったからこんなやり取りがあったんでしょう。お互いコーナー手前でスピードダウンして相手を前に行かせる、という駆け引きを何回か繰り返した後、先頭のロッシがとった行動


「ホームストレートをウイリーで走る(もちろんレース中。しかもそこそこ全開ウイリー)」


ロッシのファンになるのにはこのパフォーマンスで十分でした。というかなんという愛すべきバカなんだろう。1998年は千年屋アナじゃなくてNHKBSのアナだったはずですが、うろ覚えですが、


「・・・・今、ウイリーしました・・・・?」


みたいな実況だった覚えが。そのレースが何GPかも覚えていませんし、勝ったのがどっちかも覚えていません。ロッシって単純に速いだけのライダーでなくて駆け引きに長けてますよね。それでいて観客を沸かせるパフォーマンスがうまい。ついでにいうと男前。惚れてまうやろー、って男でも言いますわな。


今現在ロッシとロレンソのガチンコバトルが繰り広げられているわけですが、残念ながら駆け引きでは当分ロッシにはかなわないでしょう。でも幸せなのは、ロレンソはロッシとガチンコバトルができる速さを持っているんです。ロレンソは今駆け引きを学習し続けているのです。近い将来間違いなくチャンピオンになるであろうロレンソ。ロッシと時代がかぶっている事はマイナスではなくて大きなプラスになるはずです。