異文化との接し方 ~共感~ | 国際交流パーティー東京のブログ

国際交流パーティー東京のブログ

「異文化コミュニケーションについてダラダラとーく」


 ☆異文化の人と仲良くなるということはどういうこと?
 ☆異文化間のギャップを乗り越えるには?
 ☆国際恋愛や結婚って?


前回このテーマで書いてからずいぶんと時間が経ってしまいました(><;)

前回書いたのは3ヶ月も前のことですね

どのような話をしていたか、簡単に振り返ってみましょう。

異文化間の親密な関係を構築するのは難しいし、維持するのも難しいという話をしていました。理由には国家間の力関係が作用していることを挙げました。文化的な違いの優劣は恣意的に決定されているにも関わらず、グローバリゼーションという西洋的基準の世界標準化が推し進められた結果、その恣意性が隠蔽され、あたかも客観性を帯びているような感覚に多くの人々がとらわれます。これこそが「○○○という国の文化は洗練されている」とか「△△△という国の文化は遅れている」などの言説が幅を利かせている理由です、というような話でした。この状態を文化ヘゲモニーが成立している状態だという話をして、文化同化主義と文化相対主義の違いに触れ、それから文化相対主義は一見して対等性が担保されそうではあるけど、文化分離主義に陥りがちという欠点があるという話をカバーしました。文化同化主義も文化相対主義も一長一短ならどうすればいいのかという展開のなかで、第三の文化という概念を導入し、第三の文化の成立には「共感」が大きな役割を果しているというところで話は途切れていましたね。

異文化間の共感は困難であるといわれていますが、異文化の社会的・文化的背景など社会構造に対する無知によることがあります。この場合は相手の社会の構造を知り、相手の行動はその社会に属する人々にとっては合理性をもつものであることに気づくことで汎人類としての了解可能な存在として相手がたち現われることがあります。この状態が共感です。

そしてこのような一見すると理解し難い(受け入れがたい)ような異質な思考や行動なども相手の属する社会の構造を参照することで汎人類としての共通項を見出すことが相互に可能になった場合、「第三の文化が成立している」と言ってもいいと思います。

そして第三の文化は事象の一つひとつに独立して成立・不成立する性質のあるものです。ですから、特定のあることがらには相互の共感関係があるけれども、他のことでは成立していないことがあります。第三の文化が成立している事象が増えるほどその紐帯は強化されると言っても良いでしょう。