生き様 | Mummy's Sweet Home

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インテリア大好きなmummyのブログ

何気なく観ていた『未来シアター』


とっても感動して、泣いてしまった。



ふーっ。




300年の歴史で史上初となる女性ねぶた師が、この夏の祭りに掛けた半年に密着したもの。



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美しいデザイン画をもとに、


骨組みし、


立体的に仕上げていく。


紙つけをして、


ロウで美しい縁取りをし、


色をつけていく。


私は、美大に行く選択肢もあったので、

物をつくる仕事に憧れがある。


昔から伝わるものづくりの工程は、美しい。


途中経過も圧巻で、


密着した取材者が、


「仕上がりは、どうですか?」


と尋ねる。


素人目には、とても素晴らしい作品で、


おそらく、取材者も


『順調です。』


という返事を予想していたのだろう。



でも、この女性ねぶた師の北村さんは、


「わからないですね。面(顔)を入れるまでは、わからないです。」


と答える。




そして、いよいよ面を入れる作業。




北村さんの筆を持つ手が震える。



数日間の祭のために費やした、この半年が、

この一筆で決まってしまうからだ。


失敗はできない。





一呼吸置いて、再び筆を入れる。





しかし、また手が震えてしまう。



命を吹き込む、一筆。



北村さんには、言葉では言い表せないほどの緊張が襲っているに違いない。




北村さんと一緒にしたら、申し訳ないけれど、


私も、仕事で、ものすごいプレッシャーに押しつぶされそうになったり、


逃げ出したくなったりする。



特に、パニック症になってしまってから、

またなったらどうしよう、

と思うと、怖くてたまらない。




好きだった仕事、


今も本当に楽しめているのか、


むいていないのでは、


とマイナスな気持ちが目の前を覆う。



進み出すことが怖い。




北村さんのその一筆に、



こちらも心寄せて、見守る。






一呼吸の後、



震える手で、



ぐっと筆を握り直し、



再び動き出した墨の線、、、



それは、



力強くとても美しかった。




祭の日、


北村さんの作品は、


よりいっそうの輝きを放つ。

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『ねぶたを作るのは、


大変なことの方が多いんですけど、


観客の方たちの笑顔を見ると、


作ってよかったなって思います。』





かっこいい。





私が感動したのは、



すごい仕事をしてるからとか、



史上初の女性ねぶた師だからとか、


そういうことではない。



もちろん、作品は、とてもとても美しい。



でも、そうじゃなくて、


『生き様』


なのだと思う。



うちの旦那は、よく


『仕事は仕事でしょ。』


って言う。


それが、彼と私の違いなのか、


イギリス人と日本人の違いなのかは分からないけど、


『仕事は、私であり、


仕事は、人生なのだ』


と私は思う。



仕事って言っちゃうと、


語弊があるかも。



私の場合は、仕事であっただけで、


それは、


家族のお世話をすることであろうが、


バイトであろうが、


パートであろうが、


なんでもいいんだけど、


そこに自分を見出して、


生き生きしている人は、


美しいのだなってこと。




私がよく行くスーパーのパートさんたちも、


すごく素敵だなって毎回思う。



1箱で100円の配送。


なるべく少ない箱数でいけるように、


商品を上手に詰め込んでくれる。


パズルのよう。



これには、旦那も驚く。


上手に入れられることに驚くのではなくて、


手を抜くことなく、


お客さんのために、全身全霊で臨むところ。



少ない箱数になって喜ぶと、


とても充実した表情をされていて、素敵。



「別に、2箱になろうが3箱になろうが、
給料が変わるわけじゃないのに、
頑張ろうとするなんて、
イギリスにはそんな人いないよ。」

と旦那は言う。

(いや、イギリスにもいると思うけどさ。)



そういえば、この前、はあなちゃんの記事にも感動。



商品の素晴らしさは言うまでもないんだけど、


こういう細やかな心遣いって、


ちょっとしたことなんだけど、


人柄が表れてる。


自信をもって、


生き生きしてて、


すごくかっこいい。


『生き様』


いいな。憧れる。




うちは共働きだったから、


夕食に出来合いの物も多かったけど、


母や父が話すその日の出来事で、


食卓は賑やかだった。



毎日同じ日なんかなくて、


怒って帰ってくることもあれば、


落ち込んでくることもあったけど、


なんだかんだ言って楽しそうで、


一生懸命な姿は、


かっこいいと思った。



うちのママすごいでしょ!って自慢だった。



たぶん、さみしい思いもしたことはあったかもしれないけど、


それを思い出せない程、



いや、感じさせない程、



たくさんのものを与えてもらった。




現に、私は母と同じ仕事を選んだ。




母は、あと一年で定年。


辞めたくなったことなんて、


たくさんあったんだと思うけど、


すごいな。かっこいいよ。


まさに『生き様』



私は、どうかな、、、。



ちゃんとできているかな、、、。




大変なことの方が多いかもしれないけど、


がんばって良かったって思える瞬間をイメージして、



また、進み出そう。