無限について ~長さの違う線の点の数は一緒?~ | 数学美術館 

無限について ~長さの違う線の点の数は一緒?~

こんにちは。


数学学芸員のようじです。




無限について考えると不思議で仕方ありません。




この図形を見てください。


数学美術館 -無限の三角1

赤色の短い線長い線


長さはもちろん異なります。


また線分は無数の点の集まりです。




さて問題。


短い線と長い線の点の数はどちらが多いでしょうか?


これは天才数学者も悩ませた問題です。






見た目では長いほうが点も多い気がします。




果たしてそうなのでしょうか??












実は一緒なのです。( ゚д゚)エエエ~









またまた違う図を見てください。




数学美術館 -無限の三角2
三角形の頂点から青い線を引いてみました。




すると、短い線の上の1点と長い線の上の1点が対応します。


青い線を動かすと、どの位置でも短い線の1点と長い線の1点が

対応します。




すなわち、両方の線分の点は同じ数なのです!!!








数学では、

これを1:1対応といいます。






無限を考えるとき、数が無限なので個数を数え上げていくことはできません。


しかし、この1:1対応を考えると、無限の大きさ(実は無限の濃度という)を比べることが出来るのです。。。




<まとめ>

無限の濃度を比べるときは、1:1対応できるかどうかを調べる!