エジプト分数。昔の人はすごい! | 数学美術館 

エジプト分数。昔の人はすごい!

こんにちは。

数学学芸員のようじです。


前回の続き。


エジプト分数に触れたので、もうちょっと書いてみようと思います。




昔のエジプト(どれくらい昔かはよく知りません・・・)では、単位分数に分ける計算が発展したそうです。

(単位分数とは、1/2や1/5といった、分子が1の分数)


これすなわち、物をたくさんの人で分けることが多かったからだそうな。





またまた例題をしてみましょう。

7つのケーキを16人で分けるとき、どのようにわけたらいいでしょう?


7つのケーキをすべて16等分して、それぞれが7ピースずつ取る、といった方法は美しくないですね。


エジプトの人は、もっと大きいピースで分けられるように、単位分数の和に直していったのです。




7/16=1/4+1/8+1/16


ですので、


4つのケーキを4等分して、1/4のケーキを16ピース。

2つのケーキを8等分して、1/8のケーキを16ピース。

1つのケーキを16等分して、1/16のケーキを16ピース。


そして3種類のピースを1人ずつ取ればOKです。







単位分数に分ける式さえ押さえておけば、どのようなケーキの個数、どのような人数でも分けられることになります。


古代エジプトの方は、単位分数の分け方を表にして覚えていたそうです。


生活の知恵から数学が発展していくのですね。