タイトルからして、引きつけられるような詩。

1952年に発売された詩集のタイトルにもなった詩だから、きっともう少し前に書かれたのでしょう。作者・谷川俊太郎氏、若干20歳の頃の作品。

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「二十億光年の孤独」 谷川俊太郎
 
人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする
 
火星人は小さな球の上で
何をしてるか 僕は知らない
(或いは ネリリし キルルし ハララしているか)
しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
それはまったくたしかなことだ
 
万有引力とは
ひき合う孤独の力である
 
宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う
 
宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である
 
二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
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言葉の響きやリズム、緩急のある内容…。
少なくとも自分の身の回りには、二十歳の頃「万有引力とはひき合う孤独の力である」なんて、言いそうな知り合いはいなかったなぁ。

素敵な詩と思い、掲載させて頂きました。