F1でのドライバーエイドが禁止になることになった。

ドライバーエイドというのはドライバーに対してピットのエンジニアから無線によりマシンの情報や走行状態、タイヤの消耗、ブレーキの温度など、ドライビングに関する情報を与えることである。

F1の中継を見ている方であれば、無線で頻繁にエンジニアがドライバーにブレーキの温度に注意してくれとか、燃費が厳しいのでリフトアンドコーストをするようにだとか、ペースもあとどれくらい速くしてくれだとかというものが、どのドライバーにも飛んでいるのをよくご存じだと思う。

私などは無線の内容を聞いてチームがこういう戦略で動いているんだということを判断するのが好きな人間なので、ドライバーエイドがあったところでF1観戦に面白さが損なわれるとは全く思っていない。

だがFIAをはじめとするF1のワーキンググループはそう思っていないようで、ドライバーが自分の考えで走れば面白くなると考えているようである。

F1の人気が落ち始めているのはそういう問題ではないとは思うのであるが、どうもワーキンググループの考えることはいつものように的外れ。

開発を強烈に規制して、初期で遅れたチームはシーズン中はずっと低迷したままで開幕戦の力関係がそのまま最終戦まで継続されるということのほうが、どれほどつまらないかということを認識してほしい。

そういうことを発言するとコストがかかると言うのだろうが、レギュレーションを安全に関するものだけは必須にしておいて、後は自由にしておけば、お金がかからない範囲で開発するチームはするだろうし、お金が使えるチームはそれなりの開発をするだろう。

むしろ財政の厳しいチームの方が斬新なアイデアを思いつくことでF1に刺激を与えることもあるだろう。

どのチームもレギュレーションに縛られてほとんど同じような車しか走れないF1ではもはやコンストラクターとしての地位は無くなっているとも言える。

F1チームはそれぞれ独立したコンストラクターでなくてはならないという規則をこのまま続行するのであれば、独自のコンストラクターの色が出せるようにデザイン面での自由度を増加させるべきである。

あれもだめ、これもダメと言っているから現在のような似たり寄ったりのマシンになってしまった。

最大の重要事項はドライバーの安全。

これさえ確保できていれば、後は自由でよい。

むしろパワーユニットですらハイブリッドを使うチームと使わないチームがあってもよいと思うくらいである。

ハイブリッドを使用するチームには燃料効率がいいのでハイブリッドではないユニットを使うチームよりも1レースでの燃料消費量を少なくするなどで、システム出力の差は補える。

現にWECはその調整を実に巧妙に行うことですばらしいレースを演出することに成功している。

F1も他のカテゴリーのよい部分は見習うべきであろう。

いつまでも孤高の存在だと胡坐をかいていては飽きられる。

もう飽きられつつある。