来シーズンからは全チームが同じECUを使用するなどマシンの部分ではエンジンの2レース使用などともあわせてコスト削減がだんだんと進んできているF1の世界。


しかし、一方で資金力豊富なワークスチームはテスト制限などを打ち出してくるFIAに対抗してこれまで1基のみの稼動であった風洞を2基にする、またはCFDの人員を倍増させるなど実際にマシンを触ることなく開発を進められるように資金を投入してきた。


そういう理由からマシンの部分でコストをいくら削減したとしてもトップチームであるワークスチームとプライベーターチームとの差は縮まるどころか、むしろこれまでよりも大きくなってしまった印象すらあるくらいだ。


BMWザウバーF1チームはすでに2基の風洞を24時間稼動させて1年中休みなく開発を進めている。



ようやくこの事実を認識したのかどうかは不明だが、FIAはチームの風洞と人員に制限を求めることを決めたようである。


このFIAの案によれば風洞は1チームにつき1基に制限され、CFDの人員は承認された人数以外は禁止されるということだ。


このFIAの新規則が実行されれば間違いなくF1の資金は大幅に削減されることになるだろう。


だが、すでにワークスチームのほとんどが2基の風洞を所有してCFDに多くの人員をつぎ込んでいる状況下でチーム首脳の合意を得るのは非常に困難といえるだろう。


私はこのような案をFIAが提出してくることは予想していたのであまり驚きはない。


ただ、ここまで規制する必要はないと思うが。