日本時間の深夜2時から開催されたF1第6戦カナダGP。


日本国内ではもっとも時間的に厳しい時に行われるGPの一つであるのだが、今年のカナダGPも本当におもしろく観戦する価値のあるレースであった。


これまでのレースと比較してどうかは不明だが、少なくとも今年の6戦のなかでは最も見るべき価値のあったレースであったことは確かであろう。


レースは4度もセーフティーカーが出動するというカナダGP特有の大荒れの展開となった。


なかでも衝撃だったのはBMWザウバーF1チームのロバート・クビカの大クラッシュ。


ヘアピンにいたる場面でトヨタのヤルノ・トゥルーリのマシンと接触したクビカのマシンはコントロールを失ったウォールに一直線。


さらにクビカのマシンは先にリタイアしてコース脇にとめられたままとなっていたスクーデリア・トロ・ロッソのスコット・スピードのマシンに乗り上げるような形でジャンプしてしまい宙に浮いた非常に危険な状態でウォールに大激突。


マシンはその瞬間にモノコック部分を残して大破したものの勢いは収まらず、マシンは勢い欲跳ね返りコース上を再び横切って反対側のグラス部分でようやく停止した。


クビカのマシンは本当にクビカが乗っているモノコック以外は完全に破壊されているという近年みたことのなり激しいものでクビカの状態が本当に心配された。


しかしアイルトン・セナの事故以降ドライバーの安全対策に本当に力を入れてきたFIAの対策のおかげでクビカは骨折も無く明日にも退院できるほど容態は安定しているということで本当に嬉しい限りだ。


とはいうものの衝撃を受けた後の脳神経系は後々になって事故当時の後遺症が発生することが考えられるために連戦となるアアメリカGPはドクターストップで欠場となるだろう。


さてレースはスタートからポールポジションでスタートとなったルイス・ハミルトンが圧倒的な速さを見せて終始リード。


セーフティーカーの入るタイミングをすべて昨日はハミルトンに味方していたようでハミルトンがセーフティカーの影響をまるで感じさせない完璧なストラテジーでF1初優勝を決めた。


対するハミルトンのライバル勢はどうなったかというと散々な状況に。


なかでも一番情けなかったのがフェラーリのフェリペ・マッサ。


セーフティーカー導入中でピット出口が赤信号でクローズされているにもかかわらず、それを無視してコースイン。


当然レーススチュワードからは審議対象となり、処分としては最も重いブラックフラッグで失格という最悪の結果となった。


他にもルノーのジャンカルロ・フィジケラもマッサと共にブラックフラッグで失格処分を受けている。


ピット出口の赤信号を守らなかっただけでブラックフラッグでの失格は厳しいのではという見方もあるだろうが私は厳しいとは思わない。


ピット出口は安全を考えてクローズされているのであり、その安全を無視してまで自分のポジションにこだわったマッサとフィジケラには当然厳しい処分が与えあられるべきと考えられるからだ。


FIAがいくら安全に気を使ったとしてもドライバーがその安全を無視しているようではF1が無秩序で危険なスポーツになってしまう。


失格処分をうけたマッサとフィジケラ&フェラーリとルノーには自分の行いを猛反省してもらいたい。


ライコネンとアロンソはマシンの調子が悪かったのか一度もハミルトンに牙を向くことなく終わってしまった。


なかでもアロンソはブレーキに問題を抱えていたのか1コーナのシケインで何度と無く止まることが出来ずに飛び出しており、マシンがハミルトンと異なりに詰まっていないことを露呈してしまった。


北米2連戦で2連勝を目論んでいたライコネンも5位に終わってしまい、事実上ドライバーズタイトル争いからは脱落したと考えていいだろう。


優勝したハミルトンはまだF1デビュー6戦目の22歳であるがここまでの速さを見ていると間違いなく新時代の象徴となりうる速さと強さを兼ね備えた素晴らしいドライバーであることがわかる。


これからまだ数十勝としていくことになるハミルトンだがそのハミルトンの歴史的な初勝利を目撃できたことは本当に素晴らしいものであった。


日本人で嬉しいところはスーパーアグリF1チームの佐藤琢磨が混乱を上手く回避しながら6位入賞を果たしたところだろう。


レース終盤になったのラルフ・シューマッハーとフェルナンド・アロンソをオーバーテイクしたシーンは本当に感動的な場面であった。


この勢いを是非アメリカGPでも見せてもらいたいものだ。



カナダGPの決勝結果は以下。


1位  ルイス・ハミルトン(ボーダーフォン・マクラーレン・メルセデス)

2位  ニック・ハイドフェルド(BMWザウバーF1チーム)

3位  アレキサンダー・ブルツ(AT&TウィリアムズF1チーム)

4位  ヘイキ・コバラインネン(ING・ルノーF1チーム)

5位  キミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マールボロ)

6位  佐藤琢磨(スーパーアグリF1チーム)

7位  フェルナンド・アロンソ(ボーダーフォン・マクラーレン・メルセデス)

8位  ラルフ・シューマッハー(パナソニック・トヨタ・レーシング)

9位  マーク・ウェーバー(レッドブル・レーシング)

10位 ニコ・ロズベルグ(AT&TウィリアムズF1チーム)

11位 アンソニー・ディビットソン(スーパーアグリF1チーム)

12位 ルーベンス・バリチェロ(ホンダ・レーシングF1チーム)


以下リタイア


ヤルノ・トゥルーリ(パナソニック・トヨタ・レーシング)

ビタントニオ・リウッツィ(スクーデリア・トロ・ロッソ)

クリスチャン・アルバース(スパイカーF1チーム)

ディビット・クルサード(レッドブル・レーシング)

エイドリアン・スーティル(スパイカーF1チーム)

スコット・スピード(スクーデリア・トロ・ロッソ)

ジェンソン・バトン(ホンダ・レーシングF1チーム)


以下ブラックフラッグにより失格


フェリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ・マールボロ)

ジャンカルロ・フィジケラ(ING・ルノーF1チーム)



他のドライバーではアレキサンダー・ブルツが3位入賞を果たし復帰以来久しぶりの表彰台を獲得し、ウィリアムズF1チームにとっての久しぶりの表彰台となった。