フェラーリのボスであるジャン・トッドとルノーのボスであるフラビオ・ブリアトーレがバーニー・エクレストンが推し進めようと画策しているF1のカレンダー拡大に対して一応賛成の姿勢を示している。


F1はマシンではコスト削減を謳っていながら、その裏でカレンダーを拡大していくというのは結局のところチームの財政をマシンから移動&滞在費用に回すだけで根本的なF1としてのコスト削減は出来ないのではないだろうか?


カレンダーを増加させるメリットとしてはテレビの放映権が入ることによる各チームへの分配金が著しく増加するということがあるだろうが、現状ですらハードワークなF1関係者がこれ以上のハードワークに果たして耐えられるかどうかが心配である。


モータースポーツファンとしての視点からだけで言わせてもらえばF1のカレンダー拡大は嬉しいことなのだが、内部的な事情も考慮にいれるとそこまで喜んではいられない。


カレンダー拡大に賛成している2人ともにナイトレースに賛成を表明したことはF1にとっては嬉しい出来事といえるだろう。


両代表共にヨーロッパのゴールデンタイムにテレビ放映されることはF1にとって素晴らしいことだと語っているのであるが、それならばF1カレンダーからヨーロッパラウンドが急速に減少していっている現状になぜ反対の意見を表明しないのであろうか?


私はF1は年間カレンダーの3分の2以上はF1の生まれたヨーロッパで開催するべきだと思っている。


新しい市場を開拓してF1をさらに発展させようとするFIAの考え方に反対するわけではないのであるが、伝統はやはり大切にするべきだと思う。


原点を見失えばむなしく解体していくだけだ。