セリエAは第21節。
インテルはミッドウィークのコッパ・イタリア準決勝で対戦したサンプドリアとの連戦。
結果はインテルが2-0でサンプドリアを下し、14連勝で首位独走中。
舞台もコッパ・イタリアと同様のサンプドリアのホームであるスタディオ・ルイジ・フェラーリスということで私は安心して観戦することができた。
ミッドウィークで大活躍した元ポルトガル代表ルイス・フィーゴのスタメン出場に期待したのであるが、マンチーニ監督は現在のレギュラーメンバーを変化させることを嫌い、先週のメンバーと変化したのはケガから復帰したGKジュリオ・セーザルぐらいであった。
昨日の試合でのキーポイントになったのは前半に起こったサンプドリアのデルベッキオの退場劇。
デルベッキオはゴール前の混乱でインテルのマテラッツィとなにやら揉めていたようなのだが、最後はデルベッキオがキレでマテラッツィで頭突きを食らわせるという結末となってしまった。
このシーンから察するに仕掛けたのは間違いなくマテラッツィだと思うのだが暴力に訴えたデルベッキオが大人気なかったことは確かである。
それにしてもマテラッツィは驚くようなバイシクルシュートを決めるかと思えば、ワールドカップ決勝を思わせるラフプレーでチームをピンチに招きかねない危険性を常にはらんでいる。
それでもインテリスタにとってはマテラッツィは非常に楽しい選手なのだが相手チームの選手、サポーターにとってはたまらなく嫌な存在であるだろう。
試合を完全に決めるキーマンになったのはスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ。
先制点はサンプドリアのDFファルコーネと頭がぶつかりながらも見事豪快にヘディングシュートを決めて今シーズン10得点目。
後半にはイブラヒモビッチのグラウンダーのクロスボールを走りこんできたブラジル代表DFマイコンが叩き込んでインテル移籍後リーグ戦初ゴールを記録した。
昨日の試合でマンチーニ監督は来週に控えるローマとの首位攻防戦を見越して出場停止までのイエローカードがリーチになっているセルビア代表デヤン・スタンコビッチを前半でフィーゴに交代させたり、リーグ戦3試合連続ゴール中で好調のブラジル代表FWアドリアーノの疲れを考慮してアルゼンチン代表FWエルナン・クレスポに交代させるなど、しっかりと先を見据えた采配を振るっていた。
インテリスタでない方も昨日のインテルのボール回しは一見の価値あり。
サンプドリアがデルベッキオの退場で10人になっていたとはいえすばらしい展開を見せていた。
来週は一応首位攻防戦となるローマとの対戦。
とはいうもののイタリアでは既にスクデットはインテルで決まりと見られているのであまり大きなニュースにはならないだろうが。