WRC開幕戦ラリー・モンテカルロは最終日の昨日に残されていた最後のステージとなるスーパーSSが開催された。


大方の順位はすでに変更する可能性がなかったので純粋にスーパーSSの迫力を十分に楽しむことが出来た。


優勝は初日からトップを守りきったシトロエン・トタルのアイス・クールことセバスチャン・ロウブで4年連続の世界チャンピオンに向けて最高のスタートとなった。


2位にもシトロエン・トタルのダニエル・ソルドが入り、シトロエンスポールはワークス復帰初戦をワン・ツーフィニッシュで飾っている。


シトロエン・トタルのライバルとなるBPフォードはエースのマーカス・グロンホルムが3位に入るのがやっとという状況でターマックでのシトロエンC4・WRCとフォーカスRS・WRC06の性能差がかなりあることが明らかになった開幕戦であった。


スーパーSSで最大の注目であった4位争いは前日まで総合5位のクリス・アトキンソン(スバル・ワールドラリーチーム)が総合4位のミッコ・ヒルボネン(BPフォード)のタイムを1秒上回り、わずか0.2秒の差でアトキンソンが総合4位を獲得した。


アトキンソンに話題をさらわれてしまったスバル・ワールドラリーチームのエースであるペター・ソルベルグは6位で開幕戦を終える結果となっている。


スバル・ワールドラリーチームは07年モデルのインプレッサWRC2007を第4戦のメキシコでデビューさせる予定となっているので北欧2連戦となるスウェーデン、ノルウェーでどの程度ポイントロスを少なく出来るかがチャンピオン奪還のポイントとなるだろう。


それにしても新型シトロエンC4・WRCはシャレにならないくらいに速かった。


シトロエンC4・WRCは外観だけを見れば旧型マシンであるシトロエン・クサラWRCよりも車高が高くなってずんぐりとした感じに見えるためにあまり速くは見えなかったのだが、見た目とは裏腹の素晴らしい速さを見せ付けてくれた。


開幕戦ラリー・モンテカルロでの結果から考えてターマックラリーでロウブとソルドのコンビに対抗できるドライバーは見当たらないだけに他チームはターマック以外のラリーでポイントを量産しなければロウブの4年連続タイトルを阻止することはかなり困難になるはずだ。


その意味では北欧ドライバーが歴史的に強いとされる第2戦ラリー・スウェディッシュ、第3戦ラリー・ノルウェーでロウブの優勝を阻止することが非常に重要になってきそうである。