セリエAはクリスマス休暇前の第18節。


インテルはホームでアタランタとの対戦ということで私は楽勝だろうと楽観視しながらテレビをつけたのだが、まずインテルのスタメンの見て驚いた。


センターバックにアンドレオッリ、左サイドバックにマクスウェルと不安しか感じられないメンバーが出場しているではないか。


グロッソ、サムエル、コルドバといった主力が軒並み怪我で離脱しているので仕方がないのだろうがDFだけ見ればビッククラブとは思えないものだった。


その不安は見事に的中し、アタランタのドーニにあっさりと先制点を与えてしまった。


さらにインテルは前半5分にスタメン出場していたレコバがまたしても負傷でアドリアーノに交代、そのアドリアーノも前半はアップが間々ならなかったためか精彩を欠いており現地リポートのウィリー宮原氏がインテルが負けるなら今日しかないという言葉が現実味を帯びてきそうな内容で前半が終了した。


後半からインテルは流れを変えるためにカンビアッソに代わってフィーゴを投入するのだが、これが流れを大きく変えた。


前半はラストパスを送るプレーヤーがいないためにFWにボールが供給される前にアタランタに攻撃を跳ね返されていたのだがフィーゴ投入によりゴールこそ決まらないもののFWにラストパスが供給される場面が増加してきたのは明らかであった。


そして65分ショートコーナーからスタートしたプレーでフィーゴのピンポイントクロスにアドリアーノが体を張ってヘディングシュート。


ボールはゴールポストをギリギリにかすめながらアタランタゴールに吸い込まれ本当に久しぶりのアドリアーノのゴールが生まれた。


試合はこれ以降徐々にインテルに流れが変わりインテルの2点目となる決勝点はアタランタのロリアのオウンゴールになるわけだが、このオウンゴールを生み出したのもフィーゴの正確なクロスがあってこそであった。


昨日の試合での記事で一番最初に取り上げられるのは間違いなくアドリアーノであろうが、フィーゴこそ試合のMVPであったであろう。


フィーゴがいなければインテルが負けていた可能性の方が高かったであろうから改めてフィーゴの存在感を感じさせてくれる昨日の試合であった。


これでインテルはセリエAタイ記録の11連勝を記録。


前半戦を15勝3分の勝ち点48で折り返し、見事に冬の王者に輝いた。


インテルは最高の状態で休暇を迎えることが出来る。


インテリスタとしてもアドリアーノがゴールを決めて最高の気分だ。