WRC第10戦ラリー・フィンランドが終了した。


最終日はSSの距離が非常に短いために順位の変動はやはりなかった。


ということで優勝はBPフォードのマーカス・グロンホルムで今シーズン4勝目、ラリー・フィンランドでは6勝目をあげた。


2位はクロノス・トタル・シトロエンチームのセバスチャン・ロウブでグロンホルム優勝の被害を最小限に抑えている。


WRCも第10戦までが終了したのだが現在のドライバーズポイントランキングは以下の通り。



1位セバスチャン・ロウブ 92ポイント

(クロノス・トタル・シトロエンチーム)


2位マーカス・グロンホルム  61ポイント

(BPフォード)


3位ダニエル・ソルド 41ポイント

(クロノス・トタル・シトロエンチーム)


4位ミッコ・ヒルボネン 27ポイント

(BPフォード)

このようにランキング上位4人はクロノス・トタル・シトロエンとBPフォードのドライバーで占められている。


チャンピオン争いに直接関係のあるロウブとグロンホルムのポイント差は現在31ポイントと残り6戦ではとてもではないが逆転できるポイント差ではない。


今シーズンの勝利数ではロウブ6勝にグロンホルム4勝と大差はないのであるが、ポイント差が大きく開く原因になったのは優勝できなかったラリーでの両者の成績にある。


ロウブは優勝できなかった4つのラリーではすべて2位に入っており今シーズンのリタイアはゼロ。

すさまじいばかりの安定感でとてもラリーの成績とは思えない。

まるでサーキットレースでの成績のようだ。


一方のグロンホルムの優勝できなかった6つのラリーでの成績は2位が1回、3位が2回、8位が1回、ノーポイントが1回、リタイアが1回となっている。

これではとてもではないがロウブには対抗できない。


一昔前であればグロンホルムの成績でも十分にWRCのタイトルを狙えたのであるが現在のWRCでは速くても安定感の欠けたドライバーはタイトルを獲得することは不可能になってしまっている。


シトロエンがクサラWRCを開発して実戦投入して以降、WRCの流れが変わったと言っていいだろう。

恐るべしシトロエン・スポール。


そのクサラWRCも今シーズンでワークスマシンとしての立場を引退し来シーズンからは新型のシトロエン・C4WRCがデビューすることになっている。


C4WRCはクサラWRC以上の強さを我々に見せ付けてくれるのだろうか。

WRCに参戦しながらもC4WRCのテストも担当しているロウブによれば相当速いらしい。