今日はスーパーGT第5戦が行われた。

相変わらず日本では最も人気のあるレースということで観客は多いものの、スポーツとしての大事な部分を見失い抜き取ってしまったスーパーGTのスポーティングレギュレーションではドライバーは成長しない。


レースは戦いであって前のマシンの先導で走る自動車教習所ではないのだ。


マシン同士が多少接触したり、スピンの原因を作ったといった欧米のレース関係者が観戦していたらあきれ返るような行為でペナルティーが科せられる愚かしいスポーティングレギュレーションは今すぐにでも撤廃するべきである。


なかよく走ることに慣れてしまったドライバーは猛獣たちのいるヨーロッパやアメリカのレースに出場しても全く対抗することができまい。

草食動物が肉食動物に喰われてしまうのと一緒だ。


モータスポーツの中でもハコといわれるツーリングカーレースはレベルの高い一流のドライバーがマシンを壊さない程度でぶつけ合うなど一触即発の戦いをしていることが楽しく、そして観客にとってはクラッシュもレースの楽しさなのだ。


DTM(ドイツツーリングカー選手権)やWTCC(世界ツーリングカー選手権)を見ていればツーリングカーレースの楽しさは上記の部分がかなりあることがお分かりいただけるはずだ。


その楽しさの一部をレギュレーションで強制的に奪い去ってしまったスーパーGTは牙を抜かれた虎たちがサーカスで踊っているのと同じである。



世界に通用するレースをという目標を掲げ全日本GT選手権からスーパーGTに名称変更したというのに現在のような体たらくでは笑われてしまう。


今のスーパーGTはスーパーGTではない。

ヒステリックGTだ。