観戦記 ワンヘン・メナヨーシンvsシレム・セラン | ボクシング独我論~最高の技術と,戦術眼と,知識を,君に~

ボクシング独我論~最高の技術と,戦術眼と,知識を,君に~

世界各国でボクシングトレーナーをしてきた私が、豊富な海外経験から得た最高の知識を,多角的、鋭角的視点からはじき出した永遠不変の理論を提供します

試合結果:ワンヘン判定勝利

 

*爪先、膝、骨盤の傾斜角あらゆる所に注目。自由自在、変幻自在だ

 

ワンヘン・メナヨーシン急遽登場のノンタイトル6回戦。
先のPFP記事でも書いたがこの選手に対しての私の評価は頗る高い。技術レベル、強さ自体に対する評価もあるが、どの試合も本当に試合運びが安定していて素晴らしい。

 

幅広スタンスはバランスが良い。滑らかなフットワークによる重心移動はホバークラフトのよう。細かいパンチはブロック&パリーでしっかり守り、大きなパンチはダック&スウェーでしっかり外す。ジャブ、ボディストを基軸にプレッシング、相手のディフェンス、重心移動に応じてフックアッパー、打ち下ろしの右、左ボディを狙い撃ち。

 

とにかくアクションが多い。回転数が凄まじい。それでいて注意を怠らず、サボらずあらゆる事に労を惜しまない。これだけ積極的に攻め、打ち込みながらもそのボクシングには一分の隙も見当たらない。

 

どういう人間なのだろう?タイにおいては奇人?変人に分類されるのかもしれない。