観戦記 ジョヴァン・ペレスvsファン・アギーレ | ボクシング独我論~最高の技術と,戦術眼と,知識を,君に~

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試合結果:ペレス判定勝利





3勝1敗の24歳ジョヴァン・ペレスと6勝14敗1分のグアテマラン・アンダードッグ、ファン・アギーレが対戦するノンタイトル4回戦。
いかにも負け越し選手風の味気ない風貌のアギーレに対しデビュー数戦の選手とは思えない程ガウンやコスチュームにも凝っているペレス。蛍光色が洒落てるな。

リングでのトレンドにも敏感なのだろうか現代風の腰の据わったフォームからのジャブ。クイックだ。ダブル、左フック、右のオーバーハンド、いずれも洗練されスタイリッシュでよく纏まっている。

右ボディ打ちに対し右フックをテンプルに、流れた体勢から左アッパーをフォローし1stダウンを奪取。
立ったアギーレに対し右ボディストレートを初打に持ってきたがデビュー数戦の選手がダウンを奪った直後なかなかできる事ではない。
右ストレート、左の返しを多用した中で右を振る際右半身を残さずしっかり打ち抜き前足に体重がシフトされるので返しの左を強烈に打てる体勢にある。

カネロらも多用する左フックから始まり右ストレートに繋げるコンビネーション。初打の左フックは多くの場合うねり上げるようなテレフォンなオープンインサイドブローだが肘でブレーキを効かせるモーションで相手としては追撃の右もしくはダブル、トリプルの左が強打でフォローされる事を予見するのでクロスレンジでは交わし切る事ができない。
単発のパンチを切り取ってナックルの返しを議論する者もいるが愚の骨頂

やや強引なボディワークが目に付き、実際相手からはオフバランスになった際を狙う意図が感じられたがパンチとムービングセンスの差で勝利。

次戦が見れるのは何時になるかな?