観戦記 ジョシュア・クロッティvsアンソニー・ムンディン | ボクシング独我論~最高の技術と,戦術眼と,知識を,君に~

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試合結果:クロッティ判定勝利

表舞台には久々の登場となるジョシュア・クロッティがかつてスーパーミドル級、ミドル級を主戦場としていたアンソニー・ムンディンと激突。


*公開計量の印象ではやはり互いに適正階級ではないのでは?という疑問も・・・

ムンディンは直近のモズリー戦ではスーパーミドル級時代の足を使ったスタイルでなく体格差を生かしたプレススタイルが印象的だった

同様にブロッキング主体の防御スタイルを取る選手同士のぶつかり合いとなったが勝敗を分けたのはそのスタイルが性来のモノなのか否かによるところが大きいだろう。

ボディーワークやヘッドムーヴメントを使わないブロッキング重視の選手にとって最も大切な点は受けるパンチの取捨選択だ。更にムンディンやロイ・ジョーンズjr等に代表される後ろ足重心の類いのブロッキングの場合は連打を受ける際バランスを崩しやすくなる為より重要なポイントとなる。

この日のクロッティのリング上の振る舞いはまさに”グランドマスター”の異名通り

ブロックの側面を叩くムンディンの右パンチに対し「オープンブロー」を、そして接近戦時の「肘」に対しすかさずレフェリーへ注意を促し、重厚なコンビネーションで相手のバランスを崩しブロックを無効化。

ここ数年試合枯れしているが3回の攻勢を見てもまだまだ力を残している印象だ。