こんにちわ (^-^)/。

中小企業と起業家を元気にする会計士税理士 太田悦雄です!



みなさん、帰宅できてるでしょうか?


東京は、あっちこっちで電車が止まっているようです。


まだの方は、くれぐれもお気をつけてお帰りくださいね。



さて、今日のヤフーニュースを読んでのお話しです。


産経新聞から配信された記事です。


「大手医療機器メーカー『ニプロ』が、大阪国税局から


1.1億円の所得隠しを指摘され、


同社はすでに修正申告を済ませたという」

これを読んでも、違和感を覚える方は少ないと思います。


私は違和感たっぷりです。



それでは、4月1日の似たような記事を見てみましょう。


これもヤフーニュースで、時事通信が配信した記事です。


「インターネット事業大手『ヤフー』が、東京国税局から


23億円の申告漏れを指摘されたことが分かった。


約6億円を追徴課税(更正処分)した。


同社は処分取り消し訴訟を東京地裁に起こしている。」



両社とも立派な上場企業ですが、国税局の指摘に対する


対応に大きな違いがあります。


ニプロは、指摘に従っていますが、ヤフーは指摘を不服とし、


訴訟を起こしています。



では、ニプロの記事に対して、なぜ私は違和感を


持ったのでしょうか?



2社の違いのポイントはどこでしょう?



まず、ヤフーの記事のポイントは、


国税局が「更正処分した」という部分です。



更正処分(税額が不足していた場合)とは、


国税局が間違えていると判断した


税務申告を「一方的に」訂正することです。



一方、ニプロの記事のポイントは、


「すでに修正申告を済ませた」の部分です。


更正処分ではないですね。


では、修正申告ってなんでしたっけ?



修正申告とは、


会社が一度提出した確定申告に


間違いがあったのを認めて、


「自ら」申告し直すものです。


ということは、どうでしょう?



「ニプロ」は自ら間違いを認めたことになります。



これでも、違和感を感じないですか?


感じないですよね。


中小企業にとっては普通のことですから。



でも上場企業は違うんです。


だって、キチンと会計監査まで受けて、


財務諸表(決算書)を確定させたんですから。


税額だって、会計監査を受けています。



修正申告するということは、


決算書が間違えていたって認めることです。



それは、いけません。  だから、


基本的に上場会社が修正申告することはないのです。


これが、私の違和感でした。



国税局の指摘は指摘として受け止め、


会社は、国税局との見解の相違はあるが、


いわゆる大人の判断、政治的な判断等で、


国税局の指摘を受け入れますよ、という姿勢が大事です。



そうすると、修正申告ではなく、更正処分を受け入れる


ことになるんですね。


今回は、産経新聞の記事が誤っている可能性もあると思っています。



みなさんの会社でも不服があるけど、指摘を受け入れる場合は、


「更正してください」ということも出来るんですよ!


税務署は面倒なので、嫌がりますが。


修正申告書を作る手間は省けます。


でも、「会社自ら訂正しない」という履歴は残ってしまうので、


ご注意を!



最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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